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2008年07月01日

千代田区からの熱烈エール

今日は、風のさわやかなすてきなお天気でしたね。

お昼は、お弁当を買って公園でいただきました。

先週、色紙を買いに川向こうのレモン画翠に行ったときのことです。

ふとしたきっかけから、初めての方お二人と元町公園の話で盛り上がりました。

一人は、千代田区の高校に通っているワカモノ。

もう一人は、千代田区に生まれ育った、商店街のどん(?)。

それぞれ「元町公園のない生活は考えられない」、と身をよじっておっしゃっていました。

別れ際にどんおじさまから 「元町公園と小学校、絶対残しなさーい」 ということで

「文京区、がんばれよ。応援しとるぞ」 と、エールを頂戴いたしました。

ので、文京区っていわれちゃうとそうですよね、やっぱり

文京区の区長さんと職員のみなさまにもおすそ分けしておかなければ。

フレーフレー! ・・・あ、雨じゃなくて。


2008年07月01日

文京区は、歴史公園100選の公園を顕彰してるっていうけど

元町公園の他にも、六義園、後楽園、新江戸川公園。
ひとつの自治体で、こーんなにたくさんの公園が 歴史公園100選 に選ばれているところは全国で、もしかしたら文京区がダントツなのではないでしょうか。

(でも、だからって大事にしているかどうかはちょいと、ね。)


文京の文化環境を活かす会が5月に区長宛に提出した提案書の回答が先日ようやく届いたそうで、そこには、「文京区は十分に顕彰してる」って書いてあったのだそうです。
どこでどうしてこういう勘違い?すれ違い??思い違い??? が起こるかな。

それとも、
区報次号にはいよいよ 「歴史公園に選ばれた公園」 の話題が載る予定なのでしょうか~!?

2008年04月24日

問題解決のために、文京区の行政姿勢を問う!

わしらが書けない見出しです。

東大の「赤門」のすぐ横に23階建ての高層マンション出現!?

違法でないからといって黙って許していては、まちがメチャクチャになる・・・んなことダメだよ~! と、がんばっているのが 「本郷赤門周辺の景観を守る会」 の皆さん。
以前、森まゆみさんを招いて小学校で講演会を開催した方々です。区議さんも与野党問わず、たくさんお集まりになった会でした。

本日、4月22日づけのこんなフライヤ(ちらし)をいただきました。
クリック ↓ 
本郷赤門周辺の景観を守る会20080422


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2008年04月22日

そこのアナタ!

mich.jpg

花家族の みっちゃん だって言うことが、ある。

(・・・な、なにをですか!?)

胸に手を当ててわかった人もわからない人も、外堀通りで会いましょう。

2008年02月28日

戸沼幸市 「小さな公園の大きな役割」(日本都市計画学会誌270号)

(社)日本都市計画学会の学会誌「都市計画」270号(Vol.56/No.6)に、このあいだまで文京区の都市計画審議会の会長だった戸沼幸市先生(早稲田大学名誉教授)による、文京区が都市計画変更しようとした件の(審議会会長としての?)総括的な論考が掲載されています。

タイトルは、「小さな公園の大きな役割-震災復興元町公園の保存問題」 です。

お読みになりたいですか?
そうですよね。

2007年11月03日

残したい震災復興小公園:江戸東京博物館友の会会報No.40より

江戸東京博物館友の会会報の最新号(No.40)に、記事が!

なになに、どれどれと拝読いたしました。

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残したい震災復興小公園 

 今夏の猛暑。都心はヒートアイランド現象が発生しました。高層ビルの建設ラッシュで「環境にやさしい」とは言えないまちづくりへの警告なのかもしれません。
 さて、江戸博では7月24日から9月9日まで、「生誕150周年記念・後藤新平展」が開催されていました。展示されていた建物模型の中で、文京区に住んでいる私にとって興味深かったのは「元町公園と旧元町小学校」でした。

(中略)

その前で「こんな所で母校に会えるなんて・・・」と思い出話をする女性や、「40年前にこのブランコで遊んだものだ」という男性など、テレビや新聞などで報道された存廃問題の行く末を案じるかのように、懐かしそうに模型を見つめる人たちに出会いました。
 小学校と隣接してつくられたこの公園は、後藤新平をはじめとする先進的な人々が知恵を絞って、防災と罹災者救護を目的とし、平時には近所の子供たちが遊び・学ぶ場所として、公園を小学校に一体化させるというアイデアを実現させたものだったのです。
 『江戸名所図会』にも描かれたここからの展望は、当時は富士山や秩父の山々も一望できたといわれます。また、南の神田川の渓谷(仙台濠)は、中国の景勝にちなんで「小赤壁」とも呼ばれ、「うるおい、やすらぎ、風格」のあるすばらしい景観です。そうしたこともあって、この元町公園は昨年、国土交通省や日本公演緑地協会などが選定した「日本の歴史公園100選」にも選ばれています。
 後藤新平や当時の担当者たちは、おそらく100年後の東京の姿を考えていろいろな事業を行ったのでしょうが、まさかヒートアイランドや地球温暖化なんてことは思いもしなかったでしょう。その「まさか!」の時代にふたたび彼らの発送が生き返って、東京都の「10年後の東京計画」の中では「水と緑のまちづくり」がうたわれるようになりました。震災遺産として貴重な小学校校舎と公園は、これからも地域の核として守られなければならないと強く思ったことでした。

2007年10月26日

体育館建替え候補地について

今夜、大好きなオトモダチの一人と晩御飯を食べながらおしゃべりしていて
「なるほど、そうだね」と思ったこと。
それは、体育館の建替え候補地に「現地」と「旧四中跡地」が、入っていること
について、です。

わたしたちは前々から「元町だけしかない、なんてことはない!」
と思ってきましたから、また、そう言ってきましたから 「うっかり」 していましたが、

元町しかない、現地では建たない、四中跡地もだめ! といわれ続けて一年半。

それが、この間の協議会では、しっかり候補地になっているのですから
それを驚かないで、なににびっくりするんだい?!って感じなのですね。

オトモダチは、オトモダチに言ったそうです。
役人の「できません! 」は、全く信用ならんよねって。

もっとやる気・本気だしていいまちにしようと思ってほしいものです。

立ち直ってくれ、文京区。
市民の「常識」が通じる行政をのぞみます!

2007年09月02日

起震車、乗りたかったなあ

8月26日の「総合防災訓練」に登場するようなことが区報(8月10日)に書いてありましたが、体験してみた方、いらっしゃいますか? 同区報によれば「今年度リニューアルした」んだそうです。
体験してみたかったなあ、起震車。

そんな特殊な車、買うんですね。借り上げじゃなくて・・・・・・・びっくり~!

もっと早く知っていれば、「ぜひ、貸してください。」って防災課にお願いしてみるんだったのに。

ちなみにこの車両、4月1日(煙山時代)に菱相自動車工業(指名競争入札)から一台
金2千百万円 でお買い上げ~!  ・・・書類上の納期は先月の8月17日。

年に何回使うのでしょうね。

昨日は、本郷消防署のポンプ車チームのみなさんにいろいろご指導いただきました。
個人的には「三角巾の使い方」「大人を抱き起こすコツ」などが特にためになり、面白かったです。
「カジダァ~ッ!」と叫んでみる練習は、もっと気合入れてやらんとな、と思いました。
本筋とは違いますが、Tokyo Fire Dept. のお帽子がかっこよかったな。

2007年08月27日

わたしの意見:「総合体育館建て替え地検討協議会(仮称)」に関する疑問と要望

8月25日付で委員の公募が広報されたもの協議会について、ご意見いたします。


■1. 総合体育館を建替えるということは、何を理由として、いつどこでどのようなかたちで決定したのでしょうか。耐震改修等をして使い続けるという選択肢は、今やまったく存在しないのでしょうか。

■2. 8月20日の政策調整会議記録要旨ならびに資料1に基づいての意見です。
「区長の所信表明、都計審等を踏まえ」て立ち上げる検討「協議会は、体育館の建て替え等の検討を行う」とのことで、企画政策部長の説明には「区は複数の案を示し、それぞれのメリット、デメリットを示して委員の意見を伺う。」とあります。協議会のスケジュール(予定)は「10月から始めて」とのことですが、このような短期間でそれぞれのメリットとデメリットを示した複数案のご提示は本当に可能なのでしょうか。説明会への参加や審議会の傍聴等にて昨年来の都市計画審議会他の経緯を知る者としては、質的にどのようなものが示されるのか、大変に不安に思います。
案の作成及びメリットとデメリットの提示は、どの部・課がご担当するのでしょうか。第三者に委託業務、たとえばまたいつもの、○○ッ○等のコンサルタント企業に外注するのでしょうか。

■3. この協議会は通常の審議会と異なり、今回はじめて設置されるものであるので、区民からの公募は、会の委員構成や人数等について開示した上で募集するべきだと考えます。
なぜ、HPや広報紙にそれらを明記しなかったのでしょうか。
今からでも直ちに広く区民が知ることのできるかたちで開示することをつよく願います。

■4. 庁議(8月22日)の「庁議資料」に基づいての意見です。協議会の委員として「学識経験者2名」とは、具体的に何分野の専門性を有する人選とするのでしょうか。協議会では体育館の建設地と体育館建設のことを主として協議するのでしょうから、建築、都市計画の専門家の参画は当然だと考えますが、どこが候補地となっても建物以外のオープンスペースのあり方についての検討は重要な課題だと思いますので、公園緑地計画の専門家の参画も希望します。

■5. 上記の3と同様に、委員の構成に関しての意見です。「町会連合会の推薦による者7名(本郷地区)」となっている、この「本郷地区」とは旧本郷区をさしているのだとは思いますが、区の総合施設としての位置づけ上、区の全域からの推薦を受け付けるべきであると考えます。そうしないのはなぜでしょうか。「旧小石川区にはもう在るから、旧本郷区にも同等のものをひとつ」、というのでは答えになりません。
区の総合施設なのですから全区の区民を対象にした開かれた協議の場を設定すべきだと考えます。

■6. HPならびに広報紙によれば公募委員の選考は、「書類審査・面接」とありますが、どのような選考基準なのか不明なのはおかしいと思います。どんな選考をするのか不明では、積極的な募集は望めません。これでは、区民参画は推進されません。

2007年08月10日

もうひとつの傍聴速報:文京区都計審

傍聴できなくて悔し涙を流した多くのみなさまへ、夏休み特別プレゼント!

川の上手(かみて)の方から どんぶらこ~ とやってきた、自称 「傍聴クイーン」 の手による速報です。これは、このかたの所属するMLにアップされたもの。もちろん、当ブログへの転載は、ご本人の承諾済みです。では、お楽しみください。


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文京区都計審を初傍聴しました。(景観審は傍聴済)報道も多数。
目当ては『元町公園』ですが、『環状2号線』の諮問もありました。

■8/6(月) 2時~4時前 シビックセンター24f
■出席委員 14人/16人 紙パックお茶付(註: 流石 クイーン! 委員に供される茶菓子類への目配りも細やか。ちなみに東京都中央区の都計審は 「東京 風月堂」 の熟練・年?メイドさん付のホットコーヒーだそうです。ほんまかいな~!?)

学識は会長/戸沼幸市氏=早大名誉教授 
副会長/大方潤一郎=東大教授 
梶島邦江=埼玉大教授
■傍聴人 25名(事前申込制、資料付)+報道
名物の傍聴キングは、申込に間に合わなかったのですが、会場廊下に来ていたそう。私は15分遅刻。席は有り難いことに確保されていました。傍聴キングに とられなくてよかった!
■次第
2 委員委嘱
3 新委員紹介
4 区長挨拶(昭和41年生まれ、元文京区議長、自民?民社???)
5 諮問
6 議題
 1)東京都市計画道路の変更について(環2)(東京都決定)
 2)継続審議 東京都市計画公園の変更について(文京区決定)

『環2』は、会長自ら早く終わらせようとしていたのが不思議でした。
立ち退きもザッとみるとあるのですが。
将来、一部外堀通り法面は車道になるようです。
7/31の中央区都計審での石川幹子委員の『環境アセスの結果が、都の都計審がある9/11にでるのに今、答申をだせるのか』との意見を共産委員が 引用。
この諮問の順序がおかしいと指摘。
結局、答申は会長一任になったような。?

『元町公園』についての新区長の『所信表明』の解釈はホント、委員によって違う。
が、会長の『これは諮問取り下げに限りなく近い』という解釈にはビック リ! 
ま、でもそれでいいか。

こちらも区議の発言が特に活発。というか、露骨に共産+市民(会派)vs自民。やれやれ。
過去の景観審議会もそんな感じ。相手発言中の私語も多く行儀が悪い。
学識委員は今回各人1回のみ意見表明。梶島氏のカワイイ声にまたビックリ!

中野区も困った区長ですが、この文京区の区長… よっぽど人材不足なんでしょうか?? 
まだ、まだ中野区民でよかった~。

これ本音です。

文京区民のみなさん 勝手なこと言って、ごめんなさい!

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*文中の括弧書「註」は、ぱぱっと 加筆させていただいたもので、原著者文責の範疇外です。

2007年08月08日

都計審の答申はいつ出るの? 

どうやら、審議にはいったんピリオドが打たれたようです。

でも、それでは「案」ではないホンモノの答申は、いつ、区長に出されるのでしょう。また、その内容はどんなものなのでしょうか? ドキドキは、まだまだ続くのでした。

そして、その答申を受けて区長および区はどんな決定をしていくのか、それは、いったい、いつどんな風に開示されるのでしょうか? 答申がでても、ドキドキはまだまだ続くのですね。

2007年08月07日

ごあいさつ:4回の都計審の傍聴を終えて

昨日行われた文京区都市計画審議会は、審議打切り という結果となりました。

関東大震災後の復興小公園+復興小学校として唯一当時の姿をとどめている文京区本郷の元町公園を廃し、高層の体育館などの施設を建てるという文京区の案は凍結される見込みとなりました。

一年以上にわたり共に活動したみなさま、ご支援くださったみなさま、本当にありがとうございます。

おかげさまでひとまず何とか、公園の全廃はくいとめられそうです。

ただし、まだあくまで「案の凍結」という状況です。またいつ「解凍」されてしまうやら予断を許しません。

今後は旧元町小学校校舎を含めたリノヴェーション提案をまとめるなど、残された貴重な空間をどういかしていけるかを、これからもみなさまと一緒に考えて、ぱぱっと行動にうつしていきたいと思っています。

あぶなっかしいところ、そそっかしいところも多々ありますが、引き続き、ご参加・ご支援・ご協力のほどをよろしくお願いいたします。

暑いけど、元町公園で会いましょう。


2007年08月03日

カウントダウン都計審:4回目まで、あと3日

文京区都市計画審議会の みどころ&おさえどころ

■ ポイントその4: 造園(公園緑地)学等の専門家は、臨時委員として出席するのか?


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2007年08月02日

カウントダウン都計審:4回目まで、あと4日

文京区都市計画審議会の みどころ&おさえどころ

■ ポイントその3: 傍聴席

都市計画審議会にしろ、景観審議会にしろ、傍聴希望者に対してこのところ、抽選方式をやめて先着順を採用している文京区。抽選の不透明さよりは、早いもの順の方がまだ、ましな気もします。でも、傍聴席を獲得するのはとても大変です。定員25名というのは他区と比べて少ないんです。何とかなりませんかね。わたしたちと報道の人が苦情を言うまでは、報道関係者と 25しかない席 を分け合っていたのです。
さて、傍聴席の「おさえどころ」です。

先ずは、いつもの傍聴王(翁)がどちらにあらせられるかを確認すること。王様は何せ、傍聴大好き。議題が何であろうと必ずおいでになる(そうである)。毎回、ぶつぶつ小さな声で感想や意見を呪文のように間断なくうなりながらご堪能。ついつい王様の世界に引きずり込まれそうになるのだが、そうなると本来の審議を聴く能力が著しく低下するおそれあり。
王の存在感を跳ね返して 「よし、集中するぞ!」 と、身も心も引き締めた後、王とのバランスを熟慮して席を決めるのが肝要です。
というわけで、この筋金入りの「傍聴さん」を拝んでからはじめるのが、たのしい傍聴タイムを過ごすための心得。

王様、好機と見るや、事務局の不手際を叱り飛ばしたりして、魅せてくれます。

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2007年08月01日

カウントダウン都計審:4回目まで、あと5日

8月6日、この日・・・ナニカ記憶にあるなあ、と思っていたのです。
原爆・・・ということはもとより、元町公園に関係がある日づけだったようだがなあ、と思い、いろいろ手元の文書やメモをひっくり返してみたところ、わかりました。
一年前のことです。

■ ポイントその2 : 8月6日という日
それは、胸に ずしん と響く一通の「意見書」が、文京区役所都市計画部都市計画担当にあてて書かれた日なのです。
都市計画 や まちづくり を仕事にする多くの人、 社会工学 や 景観学 に取り組む若者たちと市民のつながりをさらに確かなものにしてくれた、重要な「意見書」です。

以下、本文のみ抜粋で掲載いたします。

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前略、文京区元町公園が都市計画事業により消え去ろうとしているとの報道に接し、愕然とし、また悲しみに絶えません。

言うまでも無く、本公園は小学校と公園を一体として、ひとつの都市空間を創ると言うすぐれた震災復興記念事業の成果として、永く歴史に残すべきものであります。

思うに、我が国は、戦後の復興から高度成長の過程において、様々な公共土木施設、無数の建築をばらばらに重ねてまいりました。が、結局、都市をつくることに失敗したのではないか、そのようにかんがえると、頭をたれざるをえません。

元町公園は、都市を創る志しとはなにか、それを黙示しております。この貴重なメッセージの刻印を消しさろうとするなら、それを説得するだけの都市のグランドデザイン提示が求められるでしょう。 

まずは、その文化的歴史的価値を肝に銘じ、保存へむけたご決定をなさいますよう、願ってやみません。

およそ都市計画におけるわれわれ現代人の決定権は3分の1、のこりの権利は、過去と未来の人間に存するものと愚考いたします。文京区役所関係者の英断を切望いたします。

                      2006年8月6日

                          中村良夫

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■ やっぱり「ど真ん中」のおさえどころも、避けては通れませんやね。 

昨年度までの担当はこの春に異動(というか、部長に昇進)してしまったので、新しい都市計画参事さんに、審議会前にとくに、読んでいただきたいのでご紹介いたしました。
もちろん、成澤区長と企画政策部長にもお読みいただきたいと願っております。

2007年07月31日

カウントダウン都計審:4回目の審議会まで、あと6日

元町公園の都市計画変更の可否をめぐる審議会まで、あと6日を数えるのみと迫りました。
今日から、今度の審議会の 「みどころ、おさえどころ」 ???を ぱぱっと ご紹介していきたいと思います。但し、ど真ん中の周りをぐるぐるするかも。

■ ポイント その1 ‐新区長さんは審議会に出席!?

今度の審議会は、年度がかわり、選挙もあったことから新任の委員さんが大勢います。
ずいぶんと顔ぶれが新しくなったようです。こういう場合、区長さんは、新しいみなさんに「よろしく頼みますよ」という挨拶?の儀式をしに来るのが通常のスタイルです。なにぶん、通常でなかったこれまでの文京区都市計画審議会でありますゆえ、異例の事態もあるかもしれませんが、こんなところで波風立ててもしょうがないので、まずは、おいでになるでしょう。でも、儀式のあとは「別の用事がありますので」ということで退席なさるのもフツーのこと。さて、今回はどうなることやら。お忙しいそうで、なかなかおめにかかれない区長さん。6日にはぜひ、わたしたちの声を聞いてほしいな。・・・って、あっそうか。わたしたち傍聴人は黙ーってすわってなくちゃならないんでした。残念!

2007年03月19日

廃案にしてください:元町公園に関する都市計画変更案

本日、午後2時から24階の第一委員会会議室にて都市計画審議会が開催されます。関係するすべての人に心からお願いします。
審議会に諮問されている「元町公園に関する都市計画変更案」を廃案にするために、一人一人が今日、できることを行動に起こしましょう。

委員の皆様、きちんと公正な審議をお願いします。質問にちゃんと答えてもらうまで次に進まないでください。事務局の皆様、正しい判断ができるように十分な資料を準備してください。審議会に出席する課長さん部長さん、質問には誠実に答えてください。ごまかしや嘘はもう、たくさんです。会長さん、採決を急がないでください。半休を取れる文京区職員の皆様、傍聴席はもう定員いっぱいですが、会場の外に仲間が集まります。一緒に駆けつけてください。こんなの間違ってる、と大きな声で言ってください。文京区がこれ以上踏み外さないように。
煙山区長さん、今日は入院ですか? 代わりに来るのは助役の関さん、あなたでしょうか。もう、やめてくださいませんか? 急でもけっこうです。わたしたち、決して「無駄足だったね」なんて、申しませんから。

元町公園の問題を今日、決めてしまうのは愚の骨頂です。シビックセンター建設のときのような、悲しい歴史を刻まぬように、アクションを起こしましょう。

2007年03月16日

情報公開請求に応じるより、新聞報道が早いのはなぜ?

予告した去年の06月21日付の建設通信新聞記事をめぐるお話です。
この問題は、建設通信新聞の記事の書き方がどうこうというのではなく、「体育館建替え」や「体育館移転」「新体育館はどこに建てる?」「東洋文庫との密約のウワサ」等々について、情報公開請求をかけてもなかなか出てこなくて、いろいろな請求の仕方を工夫してようやく出てきた文書も、「公開できない」、とされたヶ所だらけで、結果、紙は真っ黒け・・・。 という状況、つまり、情報公開にまつわる問題。
真っ黒けやらがしばらく繰り返された後、06月21日に、建設通信新聞に「文京区体育館跡地、東洋文庫が取得申し入れ 図書館・研究所を移設」という見出しの記事と、「文京区体育館の共同事業者、秋に提案競技募集」という記事のふたつが出たら、突然、これまでダメだったものが、公開OKに。新聞に出た後だから当然でしょ、とおっしゃいますか? そうかなあ。それまでの情報隠し、そりゃあすごかったのです、「非公開」、「不存在」。 

この件でやっとこさっとこ出てきた文書に、東洋文庫からの「依頼」と文京区長の「回答」というものがあります。時系列でいうと、東洋文庫が先ず、区にお願いの「手紙」を提出(「依頼」文書、平成18年05月17日付)して、煙山区長の名前で区がそれにお答えしている(平成18年07月13日)というカタチになっています。この区長名義の「回答」が情報公開請求で出てくるまでにも、すったもんだありました。
さて、「回答」文書の日付は、07月13日ですので、新聞記事よりあとなのです。
新聞報道の方が先というのは、ちょ~っと変ではないですか? 

「総合体育館敷地と貴財団敷地との土地交換に向けて、今後、協議を進めさせていただきたいと存じます。何卒、ご高配の程よろしくお願いいたします。」と締めくくられているこの「回答」文書・・・。そういえば、ここに書いてある 「今後の協議」 についての情報は、もうそろそろ公開していただけるのかしら。 まだまだ、マル秘でしょうか。
それとも、
文京区お得意の、「会議録」「報告」も「打ち合わせメモ」も存在しない! のでしょうか。

2007年03月06日

都市計画審議会直前!第16回景観審議会ぱぱっと解説

次回の都市計画審議会が迫ってまいりました。その予習復習を兼ねて、昨日の第16回景観審議会議事録をぱぱっと解説付きでお読みください。ちょっと長いですけど、目からウロコが落ちる人もいるかもしれません。

2007年1月22日 第16回文京区景観審議会 ぱぱっと解説(文京区発表議事録対応版)

[全体について]
 前半は、「第6回 文の京 都市景観賞表彰式」です。受賞なさった方々おめでとうございます。
ちょっと話はそれますが、応募をした人間のひとりとして、事務的な面についての感想です。
後日、文京区から参加賞がひそやかに送られてきました。まったく想像だにしていなかったもので面食らったのですが、こうした参加賞目当てに応募なさる方もそうはいるまいと思います。それなりの費用がかかるでしょうから、次回からは参加賞を廃止してその分を受賞なさった方々の顕彰のための費用に回したほうが有意義ではないかと思います。

 それはさておき、後半ですが、やはり例によって、文京区側のゴリ押し的な側面が前面にあぶりだされた感じです。都市計画審議会で景観審議会の意見を聞きたいとの話になったのだから、とあくまでも「ご意見」を伺うだけで、正式に諮問はするつもりはない様子。景観審議会で何がしかの意見を得たという事実が欲しいだけ、手続きとしての宿題は終わらせましたよという態度を示したいだけ、なのです。文化財保護審議会の中村会長のご意見を区に都合の良いように捻じ曲げて報告をするような今の区の立場では、景観審議会の「ご意見」をどのように扱うものやら知れたものではありません。

 島元委員と田中委員がその辺りの機微を突き、柳澤委員もそういう状況では意見は言えない、との流れをつくります。区側は景観審議会に意見を聞こうというにもかかわらず、先日実施された現況調査のなかの景観に関する情報さえも提示しないという粗雑さ。しかし、白石委員や野生司委員などから内容を説明してもらわないことには何ともわからないとの意見、西村会長もせっかく集まっているのだから話を聞いてみようということになります。

 ここからは今までの都市計画審議会でも行なわれていることの繰り返し。委員からの的確な質問と頑迷な区側の各幹事たちの迷答弁。
 A3一枚の「元町公園の都市計画変更に伴う建築計画について」に基づき、小野幹事が概要を説明。次いで徳田幹事から湯島の総合体育館は移設されなければならないといういつもの判で押したような説明。
 数名の委員から、小学校側に建物を建てる案は検討しているのか、との質問が出るが、区の今の提案を変えるつもりはないことを強調するばかり。
 元田委員より、この提案は合意形成ができていないようだ、この場で審議するには熟していないとの意見があり、まとめに入る。
 宿題として、湯島の総合体育館の前面道路の資料、建物ができた場合の風の問題、眺望の問題、文化財としての価値の問題などを知りたいとの意見あり。

 いつものようにまとめようがない中での、西村会長のまとめの意見・要望。次回は情報共有のために資料をまとめておいていただいて、きちんとした形でもう一回議論をさせていただきたい。
 これを、事務局の方々のためにわかりやすく書き直すと、形ばかりの資料ではなく、景観審議会としての積極的な議論ができるような情報ならびに資料をまとめて提示してもらいたい、その前提として、正式な議論ができるように諮問をしていただくなどの手続きを踏んでもらいたい、と仰っているのです。これも結局、次回で裏切られてしまうことになるのですが。

 詳しい内容をお読みになりたい方は次へどうぞ。

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2007年03月05日

第16回景観審議会の議事録:01月22日、斉藤委員苦渋のご欠席の巻

01月22日に開催された景観審議会の議事録が公開されています。当ブログで速報を一度流しましたが、その後つづきが出せずにごめんなさい。
テープ起こしされた正式の議事録が出ましたので、こちらをお読みください。

冒頭の、島元委員(区議)による手続き論の辺りに迫力あります。田中委員(区議)のたたみかけるような意見と質問も出色です。

第16回景観審議会:斉藤潮委員苦渋のご欠席(意見書提出)の巻
(↑クリック!)

2007年03月05日

行政財産の貸付、私権の設定OK?:新生文京いきいきプランの見直し案への疑問

文京区では、03月15日締め切りで、「新行財政改革推進計画(新生文京いきいきプラン)の見直し案」に対しての意見募集を行っています。先日、この「見直し案」の24頁に元町公園のことが書かれていて、しかも「旧元町公園跡地」だなんて書いてあることを怒りをもって指摘いたしました。このヶ所のついては翌々日だったかに「慌てて」訂正がされていました。

今日は、この24頁というのが何について書いてあるのかご紹介して、わたしの意見を述べておきたいと思います。
24頁はこちら

■ 文京区はこれからは、行政財産を貸したり、私権の設定をしたり、定期借家・借地権の活用を取り入れていきます、と宣言しているのです。そこのところ、どんなふうに書いているかというと、「本区では、介護施設において定期借家権や事業用定期借地権制度を活用することとしました。」とあり、その次の文章が、「今後は元町公園等の活用など、本制度の有効な活用を検討してまいります。」です。

疑問と意見1: 「貸付」と「私権の設定・定期借家権や事業用定期借地権」とを区別して記述していますが、この差異が不明瞭ですので、何をしたい、する、といっているのか理解に苦しみます。用語の解説を付記して、さらに記述の訂正を願います。

疑問と意見2: 「介護施設に定期借家権や事業用定期借地権制度を活用すること」もまだ見直し案なんですよね。まだ、決まってないのですよね? 意見してもいいんですよね?
現在わたしたちに提示されているこの「案」の書き方では、元町公園のことに関心をそらしながら介護施設のことをごまかして「するっとやっちゃおう」というきたない意図がみえるのですが、わたくしの深読みでしょうか。
この頁の記述は全体的に訂正していただかないとグレイ過ぎです。いわゆる資産運用のやりかたについて抜本的な方針見直しを述べているとても重要なところであるにもかかわらず、このままでは意味がよくわからない文章の羅列です。
もっと趣旨をわかりやすく正確に伝えてください!
加えて申し上げると、わたしは、ハードである施設について、民間の所有している施設を上手にリースするというのならともかく、介護施設(ってこの場合、何を指しているのでしょうね。介護施設とする場合の行政財産である建物のことでしょうか? 理解に苦しみます)に定期借家権や事業用定期借地権制度を活用することは反対です。区有財産に私権を設定するのには基本的に反対します。
公園に対しても同様に思っています。区立公園を誰かに貸付けたり、私権を設定したり、定期借地したりすることを基本方針として許しては絶対にいけません。

***
元町公園が万が一、その前例になれば、文京区内のすべての公園は、民活の餌食となってしまいます。
元町公園は旧元町小学校とペアで文化財です。有識者の評価はみな一致しています。それを無視してビル建設のためにつぶしてしまってもいいだろう、という考え方に立った「案」なのですよ、これって。
あなたの地域の公園、学校も、彼らにとっては財政負担の縮減ツールでしかないのです。公園や学校をそんなふうにしか見ない行政なんてまるっきり信じられません。

これから区長が代わるから、そんなに心配せんでもよろしい、という人は楽観論過ぎると思います。なぜならば、区長が代わるのに「骨格予算」にしないで平気なのが文京区議会だからです。

■ はっきり言って、めんどうくさいです。いちいち意見を言わなければならないなんて。もっと一人一人の区議さんや区議会がしっかりしてもらわないと本当に、地方税をお支払いしている甲斐が感じられません。まだ、ぜんぶ読んでいないのですが、読むのが怖いです。

2007年02月24日

傍らで聴くしかないのか、わたしたちには!

傍聴。 これを初めて体験したのは去年のことでした。傍聴に行って毎回思うのは、なぜ、私たちには黙ってすわっていることしか許されないのか! ということです。

文京区の会議に黙って数時間すわっているのは、耐え難い苦痛です。

会議録が公開されるのがとても遅い文京区ですので、わたしたちはメモを取るのに必死です。寝ている暇なんてありませんし、指をしゃぶることもお茶を飲んでいることもできません(傍聴人は飲食禁止なんですから)。ですけれど、聞き捨てならぬ答弁や意見、あいまいな説明、中途半端な突っ込み等々に、思わず発言したくなる場面がいっぱいあります。いつぞやの委員会で「はい、はーい!」と挙手をしてしまった傍聴人の方がいましたが、本当に、傍聴人はみんなこんな感じで、うずうずイライラしてすわっているのです。

以下、ご参照ください。
http://gakkou-chiiki.net/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=79&forum=2&post_id=567#forumpost567(←クリック)


■ 傍聴、、、、、、傍らで聴かせていただくしかできないのか、わたしたちには!
そんなはずはない。区議さんは、わたしたちの意見を伝えてください。
区長さんと教育長さんは、わたしたちの声をきいてください。

■ 提案:傍聴人には、後日傍聴の感想や意見を投稿できるようにしていただくとか、閉会後に退室する傍聴人にアンケート用紙を配って送ってもらうとか、意見聴取のシステムを設けていただきたいです。だって区長さんは大抵、「諮問」のセレモニーだけして、サッサとその場から消えちゃうんですから、どんな様子だったかご存じないわけですよね。知りたいでしょ? 
わたしたち有権者の感想。

2007年02月23日

庶務課長殿:まじめに受け止めてる? 再要望書。

文京区文化財保護審議会の委員全員が連名で提出した 02月10日づけ(区の受理は02月13日とのことです)の要望書に対して、非公式の場ではありますが或る区議が庶務課長に質問。
教育委員会はこれについてどのような対処をなさるおつもりであるか? という問いに対して、原口庶務課長は、あの要望書は区長と都市計画審議会会長に宛てて出されているので、教育委員会としては何をどうするといういうことはない、と回答したそうです。

■ 自発的には動かんよ、という意味なのかもしれませんが、公式発言ではなくても、こんなふうにおっしゃっては大きな「誤解」を招きます。前回、そして前々回の景観審議会という公式の場でのご姿勢も問題ありと拝察しております。責任ある立場にいる人として、無責任な発言が多すぎやしませんか? どうみたって教育委員会、そして文京区政への不評に拍車をかけるようなことになっていますよ。

■ こういうことに対して苦情を申し立てるには、わたしたち区民には、(残念ながら)どうやら「区長宛公聴はがき」というものしか直接手段がないようですので(選挙で区長と区議は選べても、課長や部長は選べないのですから)今度シビックセンターに行ったら、どっさり「はがき」をもらってこようと思っています。煙山区長の在職中にきちんとしたお返事がいただけるか、心配ですが(昨年の07月に出した「はがき」にいまだに返信をもらっていないので、このシステムにも信用おけない気分)。

■ オマケ
今どき、文化財行政を「庶務課」が担当している役所って、文京区くらいではないでしょうか、全国的にみても。そうだ、これも煙山区長に聞いてみよっと。

2007年02月20日

「歴史館だより」の監査結果にモノ申す

今回の監査結果、つまり「監査の結果について決定をなしえなかった」としたことに対して、意見いたします。

地方自治法第199条によれば、「監査委員は、普通地方公共団体の財務に関する事務の失効及び普通地方公共団体の経営に係る事業の管理を監査する」のだそうです。
この第199条は第2項に、次のように続きます;
監査委員は、前項に定めるもののほか、必要があると認めるときには、普通地方公共団体の事務(自治事務にあっては労働委員会及び収用委員会の権限に属する事務で政令で定めるものを除き、法定受託事務にあっては国の安全を害するおそれがあることその他の事由により監査委員の監査の対象とすることが適当でないものとして政令で定めるものを除く。)の執行について監査をすることができる。

■ 監査結果の11~12ページ
(4)判断 ア 3監査委員の共通意見に不服です。
事務、つまり政策判断に基づいて記事の訂正版を必要としたという支出負担行為の決定という「事務」の違法・不当について監査をしていただけなかったことは、なすべき職務を十分に果たしていただけなかったと理解いたします。大変に遺憾であります。


2007年02月10日

わたしの意見:「ふるさと歴史館だより」13号をめぐる住民監査請求

■ 勇気を出して監査請求を出しましょうと呼びかけた、区民 AAAA さんの意見陳述です、長いけど読んでください。


先ず初めに、本日のこの機会に 新たな証拠 として、昨年09月27日に開催された総務区民委員会会議録から 「ふるさと歴史館だより」 に関係する部分の抜粋と、シビックセンター建設に関して文京区長や教育長が文化庁長官ならびに東京都教育長に宛てた 「詫び状」 等の文書を提出いたします。

意見陳述を行なう前に、現在の心境を述べさせていただきます。
私は、ここまでに至る数々のできごとに困惑し、あきれ果てております。はっきり申し上げます、現区政に深く失望しています。

企画課、都市計画(調整)課、広報課、庶務課、特命課、教育委員会に対して隠し様のない怒りと悲しみでいっぱいですが、監査委員会においては公明正大なことが行なわれると信じ、希望をつなげてここに参りました。

それでは、私の意見を陳述いたします。
文京ふるさと歴史館が毎年発行している 「ふるさと歴史館だより」 の第13号が、2回にわたって印刷納入され、二重の支出がされていたことは、極めて不当な税金の支出であり、到底承服できかねます。「ふるさと歴史館だより第13号」は当初、関東大震災の復興計画で整備された「復興公園」の中で、当時の面影を残す元町公園を紹介する内容を掲載する予定でした。しかし、それは区民にとっては、まさに、闇から闇へとしか言いようのないやり方で廃棄され、最終的にはこの部分にあたる見開き2ページを削除したものが発行されました。

この経緯について、昨年09月27日に開催された第三回定例会総務区民委員会において 小野澤アカデミー推進課長 から説明があり、本件に関しての質問と答弁のやり取りが、少なからぬ時間を費やして行なわれましたが、結局のところ、印刷納品されたものを廃棄して、新たな13号を作成する必要性、つまり私たちが返還を要求している支出の妥当性は、見出せません。

私たちが返還を求めている支出は、09月27日の 総務区民委員会 における 小野澤課長 ほかの説明に基づいて整理すると、次のようなことから発生したものです。
 ― 昨年03月25日号の区報に、元町公園の都市計画変更に係る説明会の実施の記事が出た。元町公園の都市計画を変更する手続きを進めてここを体育館移設の用地にすることが区の方針として固められて行こうとしていた、そのことを迂闊にも、その区報を見るまできちんと認識していなかった、そこで慌てて歴史館館長と教育委員会の事務局、当時は生涯学習部とが相談をして、「元町公園の由来や特徴を紹介する記事が載った13号を区民の手に届けるのはまずい」 「区民の混乱を招く原因になる」 という判断をし、その判断、つまり、一部納品されていたものを溶解、つまり溶かして、跡形もなく処分し、かつ、その「区民にみせてはまずい」と判断されたページを抜いたものを納品させてそれを配布する、ということを 教育長 が了承した、とこういうことです。
これは、はっきり申し上げて私たち区民にとっては大変な事件です。少なくとも私たち56人の区民は、これによって、現在の区政への信頼を根幹から揺さぶられたわけです。区政にとって、大変な事件です。真摯に受け止めていただきたいと思います。

文京区に元町公園という公園があって、それは実はかくかくしかじかの由来で誕生した公園で、こういう特徴があって、という紹介の記事を区民の手元に届けることの、何がいけないのですか。

区民の混乱を招くというのは、どういうことなのですか。

元町公園を体育館用地にすることで突っ走って行かねばならないときに、そういうことが 区長部局 で決まってきたその時期に、この公園の興味深い歴史と特徴、この公園の魅力のようなことを区民に教えてしまっては、反対する声が区民から出てくるかもしれない、そういうことになったら体育館の建替えが予定通りに進まなくなるからまずい、と、まあ、このようにお考えになったのでしょうね。おそらく。

しかし、隠すのはいけなかったですよ。まったくもってよろしくありません。文化財行政に携わるセクションが率先してそんなことをする必要はまったくなかった。出すことになっていて印刷も終わり、一部納品もされていたんだから、廃棄なんてしないで堂々と出すべきだったのです。

元町公園のようなものが、区内にあることを多くの区民が知らなかった。これだけ問題になっている今現在でさえ、どんな公園か知らない人が多い。しかし、「区内に、こんなに面白くてこんなに素敵なところがありますよ」 と、そういうことを私たちに教えてくれる、そういうことをするのが ふるさと歴史館だより のひとつの重要な役割であり、教育委員会の存在意義のひとつではないでしょうか。

東京都の教育長文化庁長官詫びまで入れてシビックセンター建設をごり押しで進めたことの反省として、 「確約書」 があるのです。そこには、「新しい文化財の発掘や指定に積極的に対処していく」 と明言しているのですよ。

廃棄した、溶かして捨てさせた元町公園の記事は、この文脈にあって、区の教育長 が、歴史館館長 から相談を受けても「問題なし、このまま出すべし」と判断すれこそ、「廃棄」を了承するなどということはもってのほかではないでしょうか。私たちが返還を要求している税金を使う必要なんて、どこにもありません。
時期が悪い、今これを出したら区民が混乱するなんて、そんなの言い訳になりません。やったことの重要性をきちんと理解していただきたい。

私たちは、廃棄さえされなければこの記事を読むはずだったのです。

元町公園の都市計画変更は、当時も今も、まだ決定されていません。最初の13号を処分して作り直した、記事の存在を隠蔽してとぼけていた、これがどんなに重たい過失であるか、よく考えて、少なくとも 「リーフレットの印刷」 として契約して支出した税金を返していただきたいと強く要求します。

私たち区民は、元町公園の都市計画変更案、区が起案したこの変更、すなわち元町公園が存在している区有地を都市公園ではないとする手続きのプロセスで、この隠蔽された記事を読むはずだったのです。

それのどこが「混乱を招く」のでしょうか。
私たちは、法的に保障された権利として、区が起案したこの都市計画変更に対して賛成か反対かを「意見書」として提出することができるのです。私たちはこの記事を読んだ上で、自分が賛成か反対かじっくり考えることができたはずなのです。意見書の提出、というのは、私たちが都市計画法に基づいてもっている、まちづくりへの参加の機会なのです。
処分されてしまった記事は、明らかに、私たちが、この都市計画変更について賛成か反対かを決める判断材料のひとつだったのです。それを読ませてもらえなかったというのは、意図的な隠蔽ではないですか。捨て置きがたい大変な事件です。

さらに、申し上げたいことがあります。私たちが返還を要求している税金の支出は、「リーフレットの印刷」 という名前で契約されています。
なぜ、リーフレットの印刷としたのでしょうか。
歴史館だよりを二回つくることをごまかそうとしているとしか思えません。

総務区民委員会で 小野澤課長 はこのことについて、「リーフレットという言い方をして冊子の(特定の)タイトルを乗せないままの契約もないわけではない」 と言ったようなことを答弁なさり、続けてのご発言で、業者からの見積もりにそう書いてあったからそのままリーフレットという件名になったと言い訳なさっている。理の通らない誰も納得できない話です。業者は、発注者から言われた件名でしか見積もり書を出しませんよ。そんなの常識ではないですか。ですから、発注者が意図的に 「ふるさと歴史館だより」 というのを避けたとしか考えられません。ずっとこれまで だより といって発注してきたものが突然、この契約だけ リーフレット なんて不自然です、尋常ではありません。
さらにおかしいのは、09月27日の総務区民委員会の会議録によると小野澤課長は、05月30日に納入されて同日に検査された 「リーフレット」 なる物があるのか、という質問に対して、「その日に納入された物はございません」とおっしゃっていることです。
さらにさらに、この 「リーフレットの印刷」 という契約の中に、先に印刷した13号を溶かして捨てるという処分の経費が入っていることを答弁で認めています。そんなことは契約の文書のどこにも書いていないにもかかわらず、です。

ということは、私たちが返還を要求している税金の支出にまつわる文書は、虚偽の公文書ということですか。

私たちはこの半年近くというもの、まったくもって区政に信頼が置けない、悲しい情けない気分になっております。今回の監査請求について監査委員のみなさまが正しい結論をお出しになるためにも、また、信頼の回復のためにも、この点については、小野澤課長ほか関係した区の職員の方々ならびに総務区民委員会で質問をなさった区議の方々のご協力をいただいて、監査委員会として詳細な調査をかけて、その結果を私たち区民に公開していただきたい。このような調査は、本監査請求に正しい結論を出すために必要不可欠なものであります。何卒、よろしくお取り組みくださいますよう、お願い申し上げます。

以上

                        ◇◇◇

文京区のトリオ・ザ・かんさ は以下の通りです。
(1)猿橋弘恭:代表監査委員、区職OB
(2)廣田達人:代表監査委員職務代理人、信州大学の若先生
(3)渡辺雅史:新生クラブ区議

十分な調査とその開示、適切なご判断をよろしくお願いいたします。


2007年02月07日

わたしの意見:「ふるさと歴史館だより」13号をめぐる住民監査請求

■ 勇気をだして意見陳述した、区民 AAA さんの言葉です、読んでください。

文京区内の文化資料を紹介する広報誌「文京ふるさと歴史館だより」第13号が、元町公園の紹介記事を削除し、異なった内容で二回にわたって発行された事は、税金の二重支出・税金の無駄遣いに他なりません。

私たち区民は、住民税の引き上げや国民健康保険料、介護保険料の引き上げなどで大変厳しい暮らしを強いられており、このような不当な税金の支出は金額の多少に係わらず到底認めることはできません。

元町公園については、すでに区に対し、多くの区民や文京区の文化財保護審議会の全委員、(社)日本造園学会をはじめとする学術団体などの専門家から、保存の要望が数多く提出されています。

本来なら、「文京ふるさと歴史館だより」を通じて元町公園の歴史や特徴を広く区民に知らせ、区民の理解や関心、議論を深めるべきところを税金の二重支出までして、記事を差し止めるという措置は区民にとってあまりにも不自然で納得がいかぬばかりか、区政のあり方にも疑問を抱かずにはいられません。

煙山区長は常々、「文の京」をより輝かせ、「区民と智に生きる区政」を強調しておられますが、名実共にその実現のためにも、どうぞ、私たち区民の本請求に対し誠意を持って対応して頂きたく、切に要望いたします。


                        ◇◇◇

文京区のトリオ・ザ・かんさ は以下の通りです。
(1)猿橋弘恭:代表監査委員、区職OB
(2)廣田達人:代表監査委員職務代理人、信州大学の若先生
(3)渡辺雅史:新生クラブ区議

十分な調査とその開示、適切なご判断をよろしくお願いいたします。


■オマケ: お年賀状でも「区民と共に生きる区政」他を標榜しておられますね。出しちゃっているのですから、そう言っておられるのですから、そのようにやっていただきたいな、残りの区政。ご尽力ください。

2007年02月07日

「文京ドミノ倒し、昭和小学校&東洋文庫編」 の行方は? : 与党3会派による要望書

与党3会派(文京区議会新生クラブ・公明党文京区議団・自由民主党無所属クラブ文京区議団)が「文京区立小・中学校将来ビジョン(素案)」(以下、「将来ビジョン(素案)」)見直しに関する要望書を文京区教育委員会 宮下教育長に提出(02月02日付)。

1.「将来ビジョン(素案)」について、大規模校対策など早急に見直しを行うこと。
2.今後の検討に当たっては、幅広く文京区民の意見を反映し、意見集約を図るため保護者、地域代表者等を含めた協議機関を設置すること。

彼らの要望は、上記の2点。これまで「将来ビジョン(素案)」をめぐってその撤回や大幅修正を求めてきた多くの区民には、喜びや安堵の気持ちは訪れない。与党の態度の「ブレ」ぶりに、疑問はふくらむばかりである。

与党3会派の神経を疑わざるを得ないのは、元町公園と体育館の件にも顕著。
本気で元町公園への体育館移転にストップをかけてくれるならば、大歓迎ですが、昨日の景観審議会の与党区議の様子は、はっきりしなかった。

■昭和小学校の大規模化がストップすれば体育館移転問題は白紙でしょ!?
隣地の東洋文庫の土地が小学校拡張用地として取得できなかったら駕籠町小学校との統合プランは成り立たないのだから。    

■宙に浮くのか? 東洋文庫との「かけひき」。
湯島の区立総合体育館の敷地は、昭和小学校の隣にある東洋文庫に明け渡すということが根回しされている(あちこちで聞いてみると「決定ではない」と言いつつ誰一人、否定はしないし、新聞にも関連事項が報道されている)。

-東洋文庫は、手狭になったこと等を理由に移転を予定。

-東洋文庫の跡地を区が手に入れて昭和小学校を拡大、というのが「将来ビジョン(素案)」の一端(駕籠町小が吸収合併される模様)。

-現職の文京区長煙山氏は、東洋文庫が区外に転出してしまうのは惜しいと発言し、湯島の体育館の敷地は、東洋文庫にあげる(交換?)・売却・貸借する等で明け渡すという構図を画策。新しい体育館が現在の場所に建て替えられない本当の理由は、コレである。


■オマケ:現在、文京区には20校の区立小学校と11校の区立中学校があります。「将来ビジョン(素案)」に描かれた小中学校の統廃合計画によると、来年度からむこう12年間のあいだに、小・中学校がそれぞれ13校と8校に統廃合されることになっています。

2007年02月04日

わたしの意見:「ふるさと歴史館だより」13号をめぐる住民監査請求

■ 勇気をだして意見陳述した、区民 AA さんの言葉です、読んでください。

私が返還を求めている16万6950円という金額は、区の年間予算からすればごく小さいものです。しかし、2つの点で小さな金額といえども、無視し得ないものであることは自明のことであります。

1つ、それが、区民の貴重な税金にから支出されたこと(小生の住民税月額32500円の5ヶ月分)。納税者の立場からするとけして小さな額ではありません。2つ、単年度の財政収支では黒字とはいうものの膨大な累積負債(バランスシートによると平成17年3月末で501億円)が存する状況下での不適切な出費であること、この2つの理由で看過できないものであります。

『ふるさと歴史館だより』から元町公園の記事を削除したのは区民から同公園の文化的価値を隠蔽し、区政を恣意的に執行しようという不当な動機によってなされた区民を裏切る行為であります。記事削除という、ふるさと歴史館館長と教育委員会事務局の判断は不適切なもので、不法行為といって良いと思います。区政は公明正大で透明で無駄のないものであるべきです。

今回の返還請求は印刷制作費に限ったものとされていますが、本来ならば、不当な廃棄にかかった諸経費(廃棄のための運搬費、廃棄処分費用、廃棄に関わった職員の人件費等)も区長は返還すべきと思います。


                        ◇◇◇

文京区のトリオ・ザ・かんさ は以下の通りです。
(1)猿橋弘恭:代表監査委員、区職OB
(2)廣田達人:代表監査委員職務代理人、信州大学の若先生
(3)渡辺雅史:新生クラブ区議

十分な調査とその開示、適切なご判断をよろしくお願いいたします。


               

2007年02月04日

かるたについての「一言」をお寄せ下さい!!

元町公園ぱぱっとかるたは、お楽しみいただいてますでしょ
うか?ぱぱっと会議@元町公園では、「本日の一札」に関して
、皆さんの想い出話や「私の頃はここが違う」というご意見、
感想なんでも募集しています。一言コメントでも結構です。

私たちの知らない「元町公園+元町小学校」情報をぜひお寄せ
下さい。皆様の声をお待ちしております。
(その場合、必ずタイトルは「かるたについて」と入れて下さい)

タイトル:かるたについて
メール送信先:「motomachikaruta」と、「yahoo.co.jp」を@マークでつないでください。

2007年02月01日

わたしの意見:「ふるさと歴史館だより」13号をめぐる住民監査請求

■ 勇気をだして意見陳述した、区民 A さんの言葉です、読んでください。

さる12月に提出いたしました「ふるさと歴史館だより」13号の印刷をめぐる住民監査請求書に基づきまして、意見陳述をさせていただきます。

趣旨はすでに請求書にて述べておりますのでここでは繰り返しません。わたくしは、こうした監査請求が出されるに至った背景には、単に16万6950円という額の予算(これはもちろん区民の血税の一部であるわけですが)が浪費されたという事実だけがあるのではなく、そこに区民に対する行政の背信行為があったと考える方々がたくさんいらっしゃったためだと考えております。

当初の「ふるさと歴史館だより」が秘密裏に廃棄され、もう一度刷り直されたという事実は、すでに広く知られるところとなっております。区は、自らが推し進める元町公園の取り壊しと高層ビルの建設という計画(もちろんこれは正式に決定されたことでも何でもなく、いわば区関係者による一構想に過ぎませんが)にとって、大きな障害となり得ると判断された元町公園関連の記事を削除させるという暴挙を行いました。

      ここにはいくつかの重大な問題が含まれています。

第一に、ふるさと歴史館の学芸員が、区内のさまざまな文化財・歴史的建造物等をひろく区民に広報することは当然の職務ですし、区民にとって重要な住民サービスの一環であります。またそこには、さして根拠のないお国自慢ではなく、専門的見地からみても重要度が高いと判断された文化財が紹介されることが大事であり、それであればこそ、学芸員という適正な資格を有する職員がその作業に当たっているわけです。その専門の学芸員が区民に対する広報・啓蒙活動のためにしたためた記事を、行政側の目論み(まさしくその時点でも、また現時点でも単なる目論見でしかないわけですが)のために差し止めるというのは、 「住民サービスに対する甚だしい妨害行為」ではないでしょうか。

第二に、この区の削除行為が、行政による明らかな「情報操作」である という点が重大です。と言うのも、ふるさと歴史館のパンフに元町公園の紹介記事が載ることは、その取り壊しを目論む区にとってみれば大いに都合の悪いものであり、そのために区はその号の廃棄・記事の削除を命じたのであろうことは、通常の判断力をもつ区民であれば誰しもがただちに理解するところです。しかし、区が推し進めようとする元町公園の取り壊し・移転・新体育館の建設といった一連の計画は、昨年3月段階では、区民にはいっさい知らされておらず、したがって何らの法的拘束力もありませんでした。もちろんそれは今でもそうです。そうした取り壊しやビル建設が、はたして区民にとってどれほどメリットのあるものなのか、あるいは適正なものなのかは、元町公園の文化財価値を含めた十分な情報にもとづいて、区民自身が吟味・判断すべきは当然のことで、その判断材料を得る正当な機会を奪ったという点で、歴史館だよりの廃棄は行政にあってはならない逸脱行為であったと言うことができましょう。それとも、いったい区の予算には、こうした情報操作のための経費でも計上されていて、そこから今回の再出版費が捻出されたとでもおっしゃるのでしょうか。そうだとすれば、それはそれで、かりにも民主主義を標榜する行政府にあってゆゆしき問題です。

第三に、元町公園の記事を載せたふるさと歴史館だよりの廃棄によって、区が、事実上、「文化財破壊行為」をあらかじめ隠蔽しようとしたことが重大と考えます。この間の元町公園取り壊し反対の運動のなかで、すでに公園の文化財的価値の高さ、貴重さは、多くの専門家によって論証されてきております。元町公園は、もはやひとり文京区の区有財産であるばかりでなく、都民、国民にとっても貴重な歴史的遺産であることは疑う余地がありません。そうした文化財を、文京区の、道理のないスクラップアンドビルド計画のなかに埋没させ、区民に知らしめることなく姑息に破壊してしまおうとする意図が、この廃棄事件の裏に隠されていたと理解いたします。わたくしは、一区民としてこうした文化財の破壊行為に自分の納めた税金が一円でも使われることにまったく納得がまいりません。 

以上、大きくは三つの理由から、ふるさと歴史館だよりの再出版費16万6950円の返還を区長に対して請求するものです。


                        ◇◇◇

文京区のトリオ・ザ・かんさ は以下の通りです。
(1)猿橋弘恭:代表監査委員、区職OB
(2)廣田達人:代表監査委員職務代理人、信州大学の若先生
(3)渡辺雅史:新生クラブ区議

十分な調査とその開示、適切なご判断をよろしくお願いいたします。

■ おまけ ■■■ 
 「監査委員は、地方自治法第195条の規定により普通地方公共団体の長が議会の同意を得て選任する もので、その定数は文京区の場合、条例の定めるところにより3人とされてい」るのだそうです。「文京区では識見を有する者から選任された委員(識見委員)2人と区議会議員から選任された委員(議選委員)1人で構成されています。監査委員の任期は識見を有する者から選任された委員は4年、区議会議員から選任された委員は議員の任期によるとされています。」(文京区HPより、太字強調は引用者)

 ってことは、渡辺雅史さんは、次も当選したらまだまだ監査委員ということですね。ずっと当選し続けたら、ずっと一人の人がやり続けるのかな? あ、今度の春に落選したらおしまいってこと? え、違うの? 4年ごとに交代ということですか。じゃ、どうして渡辺さんは去年の07月からなのかな。く~、わかんないよ、文京区。お手当てをみんなで共有するために「持ち回り」なのかな。区長と議長が決めて、3人のうち一人は区職OBで一人は与党区議で、ダイジョウブかしらん。

トリオ・ザ・かんさ の就任年月日 は、それぞれ以下の通りです。
猿橋弘恭  H18.07.21
廣田達人  H16.12.21
渡辺雅史  H18.07.13


2007年01月23日

「私的なメモなので公開できません」:情報公開拒否について

先にご紹介した教育委員会(01月16日)の傍聴メモに関連して、少し追加して述べておきたいと思います。

「私的なメモなので駄目(公開できる文書は「不存在」)です。」
というのはこれまで複数のセクションの方々が、元町公園のことや体育館のことで情報公開のお願いをしたときに、「不存在」として請求を退けるときに使ってきた言い訳です。

でも、「おかしいぞ」という気持ちがだんだん積もりに積もってきました。

その「私的なメモ」は、公的な情報に則って作っているはずであり、メモの背後には、公的な取り決めがあるわけです(よね、それとも無いのですか?)。そこには、公的な文書が存在するはずです。

でも、それでは例えば、「関連するものすべてを公開してください」と要求しても、その手の文書が出てこないことが多いのは何故なのでしょうか?

仮に、「私的メモ」なるものの正式な元ネタ、そういうものすら「庁内に不存在」ならば、「その時点でのその言説には、何の根拠もない」ということではないでしょうか。


意味のない、責任のとれない発言を公的な場で行い、あたかも、正式なもののように積み重ねていくという不誠実なことをやっていると思われてもしかたありませんよ、文京区。

2007年01月21日

文京区の「(仮称)元町公園半壊案」に寄せて

文京区は、昨年12月の都市計画審議会でカスケード(水階段)の辺りだけを残すという「(仮称)元町公園半壊案」の提示をしました。それをもって元町公園の都市計画変更(公園の事実上の廃止)を押し切ってしまおうとしています。

文京区は「元町公園半壊案」によって、区民や専門家の意見を取り入れたように装っていますが、この案は、元町公園の保存・再生要望の声の本質を無視したものであり、保存・再生の意義や元町公園の価値について文京区が真摯に検討していないことの露呈以外のなにものでもありません。


■文京区は、一部分を「残す」”計画を立てた”といっていますが、「残す」部分はもう「公園」ではなくなります。法的な枠組みは外されてしまうのです。文京区は、文化財とする見通しも立てていません。ということは、カスケードの部分の保存継承の法的な保障はなにもないということなのです。「やっぱりもっと大きな建物が必要になりました」などと言われたら、今よりもっと簡単に取り壊されてしまうのです。

■「元町公園半壊案は、ノー!!!
文京区が、「ご意見を聞いた」という学識の先生方の殆どが「全体を保全することが第一に尊重すべきことである」という考え方です。
そうであるにもかかわらず、文京区の行政担当者や与党議員の一部は、区民に向かって、まるで諸先生方が「一部保存でやむを得ない」という結論を出したように伝えています。

■公園を壊してまでそこを体育館建設用地にしなければならない妥当性の根拠は、再三の正式な要望にもかかわらず、説明会も開かれず、まったく示されていません。

■いまだに多くの区民とくに、湯島体育館の利用者は、体育館の建替えは、湯島で実施されると思っています。文京区は、建替え計画は、元町に移転する計画とセットであることを広報していません。

■旧元町小学校の土地や校舎(建物)、そして元町公園の将来を考える会議が去年の08月から庁内ではすでに10回以上も開かれているのに、その内容についての情報の殆どが非公開とされています。

2007年01月11日

「歴史館だより」廃棄+税金無駄つかいに監査請求 続報2

「歴史館だより」廃棄+税金無駄つかいに監査請求 の続報 その2 です。


隠蔽された記事の最終章の最後の部分には、以下のような記述がありました。
「・・・元町小学校の建物も外観も、当時とほとんど変わらない状態で残されており、昭和初期のモダンデザインの息吹と都市計画の理想を感じることのできる貴重な文化遺産といえるでしょう。平成18年度学習企画展では、このような街角の歴史的建造物・造形デザインを取り上げて紹介する予定です。」

1. 昭和初期のモダンデザインの息吹と都市計画の理想を感じることのできる貴重な文化遺産であると明言なさっていることから拝察して、区(ふるさと歴史館)は、元町公園を文化財(足りないのは法的手続きのみ)と認めている のですね、という主旨のことを申し上げたら、
「これは、一学芸員の見解に過ぎない。」という返答が返ってきました。


      まったく、言い逃れも休み休みにしていただきたいものです。


2. ふるさと歴史館で2/10から開催される 平成18年度学習企画展「 文京・まち再発見2-近代建築 街角の造形デザイン-」でも、元町公園は除外されています。残念ですね。


2007年01月08日

元町公園&新大塚公園は、依然としてSOS!

みなさん、元町公園も新大塚公園も、いまだに大ピンチなのです。
「残るんだってね、よかったね~」そんなお声をかけていただくことも少なくない
年末年始でしたが、それは、おお~きなまちがい。


元町公園は、第二回目の都市計画審議会が再び(異例の)延長審議となりましたが、多数決が先送りになっただけだ、というきびしい状況が続いています。
区からは「部分保存案」が提示されましたが、それは、外堀通り側のほんの一皮端っこを残すだけの案です。カスケードのところが残ればいい、と言うこたえの出し方に、この公園の本当の価値をじっくり吟味した形跡はゼロです。新設するという公園の一部はなんと、公園ではない扱いにできるようにすると言って平気な顔をしています。
専門家に聞いたという意見は、正当に資料化されていません。文化財保護審議会と景観審議会にも、諮問する気配すらありません。元町公園の価値を判断するための検討はいまだに適切に実施されていないのです。
都市計画審議会で話題になった「歴史公園100選」に選ばれたことについても、区はあいかわらずまったく無視 原案通りに都市計画変更を可決するためになりふりかまわず、です。


新大塚公園は、このままでは隣に新設する五中と七中の統合校のグランドと兼用にされてしまいます。公園自体も大きく改変されてしまうのです。
そもそも現役の公園を統合中学校の建設用地にするなどという愚かな発案がされたこと自体がいまだに信じられない事件です。
このような不埒な計画をもっともらしく通すためには、本来は都市計画審議会という「関門」を通さなければならないのですが、文京区はこの審議を必要としない方法に変更したのです。この「ごまかし」については新大塚公園を守る会のサイトhttp://sakura.web5.jp/index.htmlをご覧ください。中学校の校庭として使われるようになったら、中学校の生徒たちがクラブ活動や学校行事にフルに活用するはずです。午後、学校がおわった小学生たちは、今まで新大塚公園でやっていた野球やボール遊びをどこでやったらいいのでしょう。これまでの使い方に大転換を求めなければならないような計画を決める前に、なぜ区民との協議の機会をつくらないのか


「文京区の行政は、おかしい。」
わたしたちの声は、まだ小さすぎるのですか?


公園を公園として大切にしていくことができないのは、なぜですか。
大事に使っていこう、と声をあげている区民や市民がこれだけいるのにどうして話し合いの場を設けてくれようとしないのでしょう。区の大問題に集中して取り組むために設置されている(?) 「特命課」 は、そういう仕事になぜ、取り組まないのですか。 がっつりとヤリ甲斐のある仕事でしょう? せっかく東京都から「降臨」して来ているのですからやってくださいよ、お願いします。


公園を公園として大切にしない、文化財の価値を認めない。
文京区のこのような愚かな姿勢が続く限り、よからぬ前例が残ってしまいかねません。
文京区のせいで、日本の公園行政とまちづくりは、大いなる危機に直面させられてしまうのです。
あなたのまちの公園も明日をも知れぬ危ない状況に立たされるのです(「ウルトラセブン」のナレーターのように読んでください)。

2007年01月08日

「歴史館だより」廃棄+税金無駄つかいに監査請求 続報1

「歴史館だより」 の廃棄問題についての続報 その1 です。

合計 56人 もの文京区民から、
区長に宛てて住民監査請求が提出されているこの恥ずかしい事件
56人が求めている詳しい内容は下記(要クリック)のとおりですが、
その主張のポイントは、不当な情報の隠蔽である!!! という点で、とくに、都市計画変更の手続きを控えた時期におこなわれたこのような記事の抹殺は、区民を欺くだけでなく、市民参加のまちづくりを尊重する都市計画法の精神を踏みにじる行為です。

元町公園の都市計画変更に必要な手続きの流れの途中(春~初夏)で、区民が本来知るはずだった情報がこの廃棄という事件によって闇から闇へと抹殺されたのです。

文京区の主張では、区の費用を使わずに現在の元町公園に体育館を建てるために、公園を民活導入ビル建設(体育館は民間事業者に「おんぶに抱っこ」で建てるつもりなのです)用地とし、法的に公園であることをキャンセルしなければならないというのです。

区のいう「都市計画の変更」というのは、そのことです。

「都市計画の変更」を可能にするためには、変更をしたい主体(今回の場合は文京区)は、オープンにされた説明会を開催して、なおかつその内容を「市民に縦覧」し、「ひろく意見」を求める必要があります。そして、それらの結果を踏まえた上で 専門委員によって 都市計画審議会 という場で議論がなされなければなりません。これらは、都市計画法という法律で定められていることです。

わたしたち市民は、「都市計画変更」に賛成か反対かの意見を、「縦覧」の期間中に「意見書」として書面で提出するほかには、正式な意見をいう機会はありません。ここで市民から提出された「意見書」、すなわち、寄せられた賛成や反対の内容は、市民の声として、審議会における審議の重要な材料としてとりあげられなければなりません。
(このことについてもまた、いずれ別途詳しく取り上げましょう)

そうなのです。
反対か賛成かの判断をする際に、この「抹殺された」元町公園の記事は、わたしたちの正当な判断材料のひとつとして存在したはずなのです。

監査請求では、二回目に不必要に刷り直した分の16万円余りの金額を返してください、と区長に要求しています。でも、お金を返していただくだけでは不十分です。

お金のことも大事なのですが、同じように大事なのは正当なプロセスのまちづくりを意図的に行えないようにしたことについて区民に区報等を使うなどしてきちんと書面をもって謝罪をすべきなのです。抹殺された記事は、ただちにしかるべき手続きをとって公開されなければなりません。総務区民委員会で委員に問い詰められてやむなく詫びた人がいたとしても、区民の耳には届いていません。

記事を書いた学芸員のかたが 「厳重注意」 を受けたといううわさもあります。「歴史館だより」の編集委員会の決定ですすめられたテーマのはずなのに、直接原稿を書いた人だけに「責任を取れ」というのでは、編集委員会というのは一体何なのでしょうか。
もしも、このおそるべきうわさが本当ならば、「厳重注意」をした人も、その人の上に立つ人も、この学芸員のかたに謝罪すべきです。

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2006年12月21日

健忘録!? : 「ヒートアイランド緩和」 実現の難しさについて

この夏に、都市気象学の第一人者であるユルゲン・バウミュラー博士(シュツットガルト、ドイツ)からお伺いした話も、思い出しておきましょうね。

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2006年12月21日

継承すべきは何か? - 何度でも読む、「元町公園のデザインと公園の価値」

文京区では、今回の元町公園の都市計画変更に関して、ある時点からしきりと「歴史性を継承する」と言い出しています。

「歴史」じゃなくて「歴史性」です。「性」をつけることによって、文京区は、何を言おうとしているのでしょうね。

今一度、小野良平先生(東京大学大学院)が前回の都市計画審議会(07月26日)の後にお書きになった論考を読んで、よくよく、考えておきましょうね。 


■元町公園のデザインと公園の価値

 元町公園のデザインについて、カスケード部分を指して、あるいは全体について「イタリア・ルネサンス式」「中世ヨーロッパの」などの説明が散見されます(たとえば区のHP上の紹介や新聞記事など)。誰がこのような説明を始めたのかはわかりませんが、少なくとも井下清さんをはじめ設計に関わった当事者によるこのような説明は、知る限り存在しません。

 また、確かにイタリアの庭園はルネサンス期に発達し、丘陵地に多く作られたため傾斜地を利用した例が多く、階段中央に水を落とすカスケードが特徴であるのも事実です。元町公園の設計者がこうしたイタリアの庭園に着想を得た可能性はもちろんあり得ますが、しかしそれと元町公園に「様式」としてイタリアの庭園様式が採用されているかどうかは別のこととして考えるべきと思います。様式とはさまざまなレベルで空間に現れるものですが、階段と滝の構成といレベルでは似ていても、より細かな造りをみれば決してルネサンス期のものではありません。

 このほかにも元町公園をみるならば、大谷石を貼り付けた入口脇などはライトの帝国ホテル(1923竣工)の影響かもしれませんし、壁泉やパーゴラ、すべり台 あたりはアールデコ、表現主義などのいわゆる「モダニズム」の雰囲気でもあります。私は必ずしもデザイン様式に詳しくないので正しくないかもしれませんが、要は元町公園内の多くの施設が1920年 代のモダンデザイン思潮の中であれこれと工夫されてデザインされているのは確実で、カスケードも着想はイタリア庭園かもしれませんが、これをあくまでモダンデザインとして表現しているとみるべきと思います。

 ですから元町公園は「(イタリア)ルネサンス様式」とは呼ぶべきではなく、あえて「様式」を与えたいのであれば 「震災復興様式」呼ぶしかないという意見もあります。ましてや 「中世」と「ルネサンス」はそもそも相反するので「中世ヨーロッパのイタリア・ルネサンス式」という区の解説は二重に不適切になってしまうので注意が必要です。「イタリア・ルネサンス式」と呼ぶのはイタリア庭園にも、井下さんたちにも両方に失礼かもしれません。  

 しかし、以上のような細かい話よりもより重要なことは、元町公園に限らずある空間の歴史的な価値を語るのに際して、「文化財」 特に「様式」などを強調することが、結果的に歴史的な価値を 「形」の問題に閉じ込めてしまうことの問題です。「イタリア・ルネサンス」などというキャッチーな呼称であればなおのことこの誤解が一人歩きしてしまいます。

 もちろん元町公園の随所にみられる 造形的特徴はこの公園の価値には違いありませんが、それは公園の価値の一側面にすぎません。造形的価値が一人歩きすると、カスケードだけどこかに残せばいいというような、最も不幸な保存・継承の方向性を支持してしまうことにもつながります。

 公園の価値を考えるときには「空間」よりも「場所」として考えるべきと従来考えてきましたが、それ以前に「モノ」じゃなくて「空間」として捉えることすら、なかなか理解されづらいことを審議会の議論を聞いていて痛感しました(審議会最後に会長からはわずかに「空間構成」という言葉を発していただきましたが)。  

 公園は基本的にオープンな土地で施設が所々に配置されているものなので、造形的な面を強調することはどうしても個々の施設のみに目を向かわせることになります。何が大切かといえばカスケード、パーゴラなどの施設そのものよりも、それらがあることによって成り立っている空間です。どうしてもどこが大切なのか具体的に言え、というのなら、それら施設の間にある「何もないころ」こそが大切である、という言い方もできます。これらを捉えることば として「景観」「風景」なども有効なのですが、これもややもする と「良い眺め」に閉じ込められがちなので注意が必要と思います。

 そしてこれら以上に、その空間が積み重ねてきた時間、人々の利用 の蓄積が「場所」としての価値として認められていくことを願いますが、これは合理的な機能さえ満たせばよいという行政の論理から はなかなか理解されないのが現状です。

2006年12月18日

これで「対話」とは失礼千万 -「区長まちかど対話」

昨日の日曜日、「区長のまちかど対話」という催しがありました。

発言は一人一問に限定され、区長からの回答?に対してもう一度
質問したり意見を言ったりする機会は与えられないという様式だったようです。

これを対話というのは、「タウンミーティング」に「サクラ」を配備するより
悪質なのではないでしょうか。

なぜならば、対話できない対話の会なんて、催しそのものがまるまるインチキなのだから。


これに参加した人による詳しい感想や報告は、「新大塚公園を守る会」の
サイト内「掲示板」をご覧下さい。
http://sakura.web5.jp/yybbs/yybbs.cgi

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2006年12月12日

文京区教育長、宮下 眞氏宛て緊急要望書

12月11日、
文京区教育長の宮下 眞氏に宛てて、「区立元町公園の存続に関する緊急要望書」 が、日本共産党文京区議会議員団から提出されました。

教育委員会はただちに「文化財保護審議会」を開くこと、文化財保護審議会において文化財的価値の十分な検証のないまま、都市計画変更を行わないこと。
また、「旧元町小学校跡地等検討会および検討部会」などで行ってきた一連の検討プロセスを非公開としている資料と共に全面的にあきらかにすること、等を緊急に要望しています。

*****
緊急要望書を読んであらためて思うのは、「旧元町小学校跡地等検討会および検討部会」という、この会の名称の情けなさです・・・。 

元町小学校は何年も前に小学校としての役割に幕を引かされてしまいましたが、つい最近まで高校や専門学校の仮校舎として貸し出されていて(今年の秋までここには沢山の服飾専門学校の学生でにぎわっていました)、校舎も校庭も体育館もちゃんと使える状態で残っているのに、「跡地」 とはひどい言い方だと思います。
どう見たってデリカシーに欠けていますよ。
たぶん、現在の公園についても、おそらくもう随分前から公園としてみることを止め、 「公園=高層ビルの建築用地」 として電卓をたたいてきたのでしょうね。こういう人たちがいう「学校の統廃合」や「公園の適正配置」が、子供たちやわたしたちに心豊かで健康なしあわせをもたらしてくれるとは信じられないなぁ。


2006年12月11日

元町公園に関する「継続審議」の前提条件:要望

12月22日に開催が決められた次回の都市計画審議会の開催について、
都市計画審議会のメンバーである
鹿倉泰祐(市民フォーラム)、
国府田久美子(日本共産党)、
笠原忠克(区民公募委員)   の三氏は、以下のように述べています。


「先日、次の都市計画審議会が12月22日に開催との事務連絡を受け取りましたが、この事務連絡には『継続審議』とあるだけで、前回の7月26日の審議会からの5ヶ月間に、どのような検討や調査が行われたのかの説明は全然ありませんでした。」


「?造園学会や建築学会などからの度重なる要望、区民からの嘆願、?区文化財保護審議会委員のみなさん全員の連名による『元町公園・元町小学校の保存・活用に関する要望書』(9月8日)、?都市公園法施行50周年等の記念事業として、国土交通省や日本公園緑地協会等の実行委員会で選定した『日本の歴史公園100選』に元町公園が選ばれたこと、等の経緯からみて、元町公園の文化財的価値は、明白なはずです。わたしたちは、7月26日の審議会の内容をふまえた上で、次回の審議会開催の前提として、「文京区文化財保護審議会」及び「文京区景観審議会」による元町公園についての調査や判断が必要である、と再三にわたって要望してきました。しかし、両審議会には諮問されないままですし、関連する検討や調査などについての報告も一切ありません。このような状況下で「継続審議」を行うことは、前回の議論を無視し、都市計画審議会の存在意義を不当に扱うもので、これでは「継続審議」の前提条件を欠いていると言わざるを得ません。また、文化財保護審議会がまったく介在しない次元で「元町公園現況調査報告書」がまとめられましたが、このような報告書は、区教育委員会が「文京区文化財保護審議会」に諮問して、審議会によってとりまとめられるべきものです。」


「さらに加えて、理解に苦しむことがあります。それは、旧元町小学校跡地等利用検討会及び部会というものの開催が、秘密裡に重ねられていることです。

文京区は、「旧元町小学校跡地等利用検討会及び部会」というものを8月8日に設置しています。11月30日には第10回検討会(第11回部会)を開催していますが、その検討会及び部会に提出されている資料の殆どが、非公開資料なのです。

この件について特筆すべきこととして、
11月9日に開催された第8回目の部会資料(非公開)に、
?旧元町小学校跡地等整備プロジェクト(共同事業ゾーン)事業スキーム案、
?文京総合体育館の移設に伴う新体育館のプランについて、
?子育て支援関連施設に関する条件について、
というものが存在したようで、
11月30日に開催された第10回検討会・第11回部会の資料には、
「元町公園の都市計画変更に伴う建築計画について(案)」とあります。
これらは、関係者や区民の参画を得て検討が進められるべき内容、つまり、全区民に開かれた正式な場で説明されるべき内容のものと推察されますが、わたしたち都市計画審議会の委員ですら、非公開扱いにされているために、知ることができません。


検討のプロセスにおける区民参画や説明会等の必然は、自治基本条例が求めており、その手続きを踏まずに区都市計画審議会で旧元町小学校跡地等利用検討会及び部会での検討を前提とした「継続審議」を行うことは、文京区自治基本条例に違反する行為であることは明白です。


*****

鹿倉さん、国府田さん、笠原さんは、上記の内容を要望書として、書面で正式に提出していました。しかし、文京区はこれに一切こたえないまま、「次回の審議会は22日に開催」というお知らせを区報に広告したのです。


文京区自治基本条例は、文京区の憲法とも言うべき存在です。
旧元町小学校跡地等利用検討会及び部会でのこれまでの検討について、その内容を資料とともに区民に公開説明会を持って周知を図り、区民の意見を聴取する等、区民参画の手続きを都市計画審議会の開催前に行わなくてもよい、という判断をしたことについて、彼らの要望書に正式に回答していただきたい。

せめても次回の当日は、審議会の開会前に、上記のような要望書が提出されたことを示した上で、都市計画法ならびに文京区自治基本条例に照らして22日の審議再開が適正である理由、法律にも条例にも違反していないとする根拠について、事務局からご説明いただきたい、と願うのは、わたくしだけではないと思います。 

2006年12月11日

「歴史公園100選」 再び:文京区はこの顕彰をきちんと広報してください

10月27日に、元町公園が 「日本の歴史公園100選」(以下「歴史公園100選」) のひとつに選ばれた喜ばしいニュースは既にこのブログでお伝えいたしましたし、また、うれしいことに、口コミでも広まりつつあります。
しかし、しかし、何ともやるせないのは、この顕彰に対する文京区の姿勢。

「歴史公園100選」 のニュースを知る人のあいだでは、当日の朝日新聞の取材に対して、みどり公園課課長が 「区が推薦した公園が選ばれなかったのは残念だ」 という何ともとんちんかんなコメントを呈した話が有名ですが、それはさておき、文京区はその後も、元町公園がこの栄誉ある選定を受けたことを、無視し続けています。

区のホームページ内のみどり公園課の頁にも、ひとことも触れられていません。100選に認定された公園を所有・管理している文京区以外の自治体等では、おおいにめでたき誉れ高いこととして喧伝しているのと大違いです。
この 「歴史公園100選」 という催しは、日本に都市公園法という法律が誕生して50年を祝うために企画されたもので、これまでの半世紀を振り返りつつ、苦労して創り出し、そして育くんでてきた公園を次の世代に大切に伝えていこうという熱い志にあふれた意義深いイベントです。
「歴史公園100選」 に選ばれた公園には、10月27日づけで 「選定証」 が贈られています。
そこには、「この公園が末永く地域の人々に愛され誇りとされ続けることを祈念いたします」 と記されています。
大変不安に思うのですが、その言葉にこたえるつもりがないから、わたしたちに知らせしてくださらないのでしょうか。

一人の区民が、「記念の賞状のようなものをもらっているはずですよね。せっかくだから見たいわ~」と、シビックセンターに尋ねて行きました。でも、それがどんなもので、どこにあるのかわかりません。結局、2階の行政情報センターで 「情報公開請求」 をかけて、ようやく見せてもらえたそうです。
メダルとかトロフィーではありませんでしたが、「選定証」 は、ちゃんと届いていました。でも、驚いたことにその 「選定証」 が、彼女の目の前に現れるまでに一時間以上も待たされたのだそうです。
せっかくもらった 「選定証」、 どこにポイしたかわからなくなってしまう位に、いいかげんに扱われていたのか。それとも、大事に大事に金庫にしまってあったから出してくるのが大変だったのでしょうか。

「歴史公園100選」 がこのように 「ないがしろ」 にされている一方で、「関東の富士見100景」(主催:国土交通省関東地方整備局、平成16年2月~17年3月募集)は、破格?の扱いです。シビックセンター展望ラウンジからの眺めがこの100景に選ばれたことは、文京区のホームページ内の 計画調整課 の頁に行けば、カラー写真で見ることができます(日付は何と 「歴史公園100選」 選定の4日後の10月31日!というのも皮肉なものです)。
計画調整課は、この100景を 「関東地方で富士山の眺めが良い場所」 とのみ解説していますが、この企画の目的とするところ等くわしいことは、国土交通省関東地方整備局 のサイトで、じっくりご確認くださいませ。
http://www.ktr.mlit.go.jp/kyoku/region/fuji100/guide.htm

文京区の面々は、元町公園の歴史性・文化財 「的」 価値は認めているとおっしゃりながら、「歴史公園100選」 認定を、どうして、区報などを通じて区民に広報してくださらないのでしょうか。
わたしは、「次の区報には載るだろう」、「次こそは・・・」 と思い、ずっと静かに待ってきました。
でも、12月10日号にも載っていませんでした。
次の区報の発行日は、25日です。
都市計画審議会(22日)の前に、載せていただけなかったことで、文京区の行政をつかさどる方々には、やはり、元町公園の大切さをほんとうに考えている人はいないのだということが、よ~くわかりました。
残念です。
これでは、次回都計審でどんな説明をされようとも、あいかわらず信用できません。たいへんに、たいへんに遺憾なことです。
「ふるさと歴史館だより」廃棄・二度刷り隠蔽事件」 のときと同じで、元町公園の価値を明確に示すものを意図的にわたしたちの目にふれないようにしているとしか考えられません。

(余談:「歴史公園100選」の主催団体の 日本公園緑地協会 だって 国土交通省 が所管する社団法人なのに、文京区ってまったく厚顔。)


苦言が過ぎましたかな? そんなことありませんよね。

2006年09月04日

「意見交換会」に仕掛けられた罠

9月4日文京区主催の「秘密」会議は、正式には 『元町公園に関する学識経験者との意見交換会』 というそうです。この会は、次の都市計画審議会を開くための布石であるという点でとても重要なものです。
おそらく三名の学識経験者である先生方は、元町公園の重要性をお話になることと思いますが、失礼なことに、区にとってはその内容はおそらくほとんど興味の無いものなのではないでしょうか。なぜなら、4月の説明会での意見や7月の都市計画縦覧に対する意見書の取扱いと同じように「ご意見はいただきました」という記録だけが残るのです。つまり、「意見交換会は開かれました」、「元町公園の歴史性の継承について(その内容の如何にかかわらず)討議がなされました」という記録だけが残るのです。次の都市計画審議会を開くにはおそらくその記録だけで十分なのでしょう。次の都市計画審議会が開かれれば採決が強行される可能性があります。現時点では、その結果はあまり期待できるものではないでしょう。

2006年09月03日

文京区による緊急「秘密」会議開催!

明日、9月4日の午後2時から、文京区が関連主要学会の緒先生方を集めて緊急特別会議を開こうとしていることがわかりました。(社)日本建築学会、(社)日本造園学会、(社)日本都市計画学会に所属しておられる三名の先生方を区庁舎に呼びつけているようです。
7月26日に開かれた元町公園の都市計画変更に関する都市計画審議会のなかで表明された「現在の元町公園の歴史性の継承について専門家の意見を聞くべき」との意見を受けて開こうとしている会議のようです。要するに、この「秘密」会議=歴史性の継承について検討をした→次回の都市計画審議会を開催、という流れをつくり、文化財保護審議会や景観審議会で正式な討議をせずに済ませてしまおうという意図が手に取るように見えます。
なんという区政でしょうか、わたしたちはただ嘆くしかないのでしょうか。

2006年08月29日

元町公園を見に行ってくれた方のコメント

*トウキョーワンダーサイト「本郷」は東京都が運営するギャラリーです。楽しげな散策の様子が窺えますね。ご本人の了解を得て掲載させてもらいました。この周辺は、本当に散策にはぴったりのエリアですよね。

☆☆☆☆☆
この本郷元町公園。気が付かなかったけどトウキョーワンダーサイト「本郷」の目と鼻の先にあった。いつもはお茶の水駅で下車して向かい、そのままお茶の水駅の戻るというパターンだったので分からなかった。ほんの1、2分外堀通りを水道橋に向かった所にある。9月9日からワンダーサイトで展覧会があるので、もし出かける人がいったら是非この公園も訪れて欲しい↓
http://www.tokyo-ws.org/tws.html

しかしこの公園のデザインはやはり面白い。こんなしゃれた滑り台なぞ、どこの公園に行っても見られないだろう。公園を出てお茶の水駅を右手に見て通り過ぎると湯島聖堂。ここも鬱蒼とした木々に囲まれた静寂な空間だ。そして神田明神。神田明神には平将門が祀られている。いわばこの一体は聖地ではないだろうか。元町公園も関東大震災の後に帝都復興の一環として作られたもの。はっきり言おう。この公園を取り壊すようなことをしたら、きっと祟りがあるだろう。

神田明神に来たら天野屋でしょう、ということで一休み。茶店にはクーラーはなく、開け放した窓から涼風が風鈴の音とともに入ってくる。念願だった氷甘酒を注文する。もちろん無色。シロップにはない優しい甘さがある。つついていると糀の小さな粒が現れ、甘さの中に糀の香りが口に拡がる。冬の甘酒は飲んだことがあるけれど、この氷甘酒もなかなかである。500円。

2006年08月18日

文京区による元町公園都市計画変更について ‐都市計画審議会後の一考察

(この記事は、樋渡達也氏のご協力によってつくられています。)


0.はじめに 
 平成18年7月26日に開催された文京区都市計画審議会(会長は戸沼幸市早大名誉教授)は、文京区が区立元町公園を移設し、体育館を建設する問題について 「今の段階では懸案について賛否をとる状況でない」 と判断し、継続審議を決めた。
 元町公園は震災復興小公園52箇所のうち唯一原型をとどめている公園であり、昭和50年代にその歴史的価値を文京区が認めて復原的整備がおこなわれた経緯のある公園でもあるため、当日の審議は多くの人々の注目を集めていた。

 文京区が提出した今回の都市計画変更の案によれば、この提案はつぎの理由に基づくものとされている。
? 『文京区都市マスタープラン』 (平成8年7月策定)で緑のネットワーク形成をうたった。
? 『文京区緑の基本計画』 (平成11年3月策定)で本地域は緑化重点地区とした。
?本公園は小石川後楽園・東京ドーム・聖堂をむすぶ緑の軸に面している。
?本公園を隣の小学校跡地に移すことにより、誰でも利用しやすい地域に開かれた公園として整備し、防災機能を備えた公園とするとともに、区有地の有効活用と公共施設の適正な配置を図るものである。
?このことにより、緑のネットワークづくりに寄与するとともに、公園の適正な配置を行い、街区公園として区民の厚生に資するものとする。

 しかしながら、審議会の争点は上記の文面には盛られていない 「元町公園の文化的価値」の有無 に集中した。審議会委員である鹿倉泰祐区議の発言を報道した新聞記事によれば 「文京区の文化財保護審議会に議論をかけてほしい。きちんとした見解をもらわないと議論に入れない。」 とある。また、梶島邦江委員(埼玉大学教授)は 「景観という観点からの審議も必要。景観審議会で景観の意義について話し合って欲しい」 といわれたとある。

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2006年08月18日

元町公園の価値について

先月の都市計画審議会(以下、都計審)では、元町公園の 「文化的価値」 「景観」 についての検討をふまえるべきである、ということが大変に大きな課題として、次回の都計審開催までの 「宿題」 となったと理解いたします。(詳しくは当ブログ 「7月26日都市計画審議会傍聴、報告!」 をご参照ください)
景観のことについてはまた後日に述べることとして、今日は 「文化的価値」 についてのお話をしたいと思います。

一回目の都計審では、委員の誰もが「元町公園に何らかの文化的価値がある」ことを認めましたが、それが何であるのか、何をどのように重要と考えればいいのか不明であるとされ、したがって今回の都市計画変更が妥当であるか判断できない、というながれになったわけです。
体育館建設大賛成派とおぼしき議員委員などは、 「カスケード(水階段)」 といった単体の造形物のみを取りざたして 「これを新しくする公園に移設して・・・」 とおっしゃいます。
しかし、そんなことでは、地形の特性を活かしたデザインの結果としての 「カスケード」 の存在、という本来的な意味を継承することはできません。特徴的な造形物をモニュメントとして移設して残すというのは、あまりに狭小な考え方です。
運動広場の部分は、都計審での議論にはまったく上がりませんでした。その後の助役等の発言では、この部分は 「何の価値もない」 と言われているようです。暴言であり、きわめて嘆かわしいことです。
運動広場や憩いの小空間、小さな子供の遊び場、みどりの木陰等々・・・、そういう空間のコンポジションがここに残っていることの重要性に理解を示す気配がないことは、非常に残念です。
かつての小学校という”学び舎”の空間を含んだ全体的な空間コンポジションは、元町公園以外では失われてしまった、つまり元町公園だけが誇ることのできる、現実の空間体験が可能な震災復興小公園のデザイン的価値のひとつです。

元町公園は、まちなかの公園(街区公園)の原点です。
そういう価値評価の検討もあってしかるべきではないでしょうか。
いまでは全国、どこのまちに行っても本当に 「あたりまえに身近にある小さな公園」 の記念すべき 「はじめの一歩」 なのです。

助役・教育長や企画部長の言によれば、文京区は、元町公園の歴史的・文化的価値について、また、景観についての検討を、文化財保護審議会と景観審議会に諮問するつもりは全くない、とのこと。
都市計画審議会を継続審議にした理由、つまり 「宿題」 をやらないで先に進むつもりです。許しがたい愚行です。
そんな行政では、ここが高層ビルになってしまうことを受け入れることは到底できません。区長や助役、その他与党議員の方々など、みなさん口々に、 「歴史性は認める」 と言っています。でも、では、 「何」 を 「どのように」 認めているのでしょう?  「認めている」 というのは、いったいどういう意味なのでしょう? 
7月のはじめに区長あて 「公聴はがき」 にてご質問をいたしましたが、いまだにお返事がいただけません。

元町公園の文化的価値は、ながい年月のなかに織り込まれた人々の利用と思いの積み重ねによって醸成される 「場所性」 にもあります。

以下に添付した 「元町公園のデザインと公園の価値」(東京大学助教授、小野良平) という論考もぜひ、合わせてお読みください(共有サイトの「メッセージ」欄に掲載されていますが、このまま下記をクリック!でOK)。

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2006年08月07日

新公園がヒートアイランド緩和、はナンセンス!

「新しい公園がヒートアイランド緩和に貢献するという論理は乱暴である。」「高層建築の北側に公園をつくるというプランが、現状を改善するとは言い難い。」
これは、都市気象学の専門家J・バウミュラー博士のコメントです。

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2006年07月25日

わたしの意見

今日ご紹介するのは、縦覧期間中に提出する意見書作成をめざした アンケート に寄せられたひと言です。 アンケートに参加してくださったみなさま、ありがとうございました。


Q3. 元町公園での想い出があればお聞かせ下さい。
 祖父の家のまん前だったので、遊びにいくたびに、そこで多くの時間を過ごしました。おじいちゃんの家に行くのと、元町公園に行くのは、ほとんど一体で切り離すことはできませんでした。

Q4. 現公園を壊し体育館を建設(公園は北側に再建設)するという区の計画に関して、コメントをお願いします。
 ああ、またあのあまりに安易な「開発」ですか、という失望。
 そして東京はまた一層時間の厚みをそぎとられて薄っぺらな場所になってゆく、という落胆です。
 特に文京区は東京の中でも、かろうじて「厚み」を誇っていた場所であり、それゆえに都会の人々に貴重な「故郷」感を与え、根無し草としての存在に「根っこ」の感覚を与えうる場所だったのです。
 どうか、計画 の見直しをお願いしたいものです。

Q5. その他ご意見等ございましたら、自由にご記入下さい。
 子どもが犠牲になる事件が頻発すると、公園の大きな木を切ることによって安全を図るという動きが生じます。起こる事件そのものにも増して、木を切って安全を、というこの安易な対応にこそ、現代社会の危機が表れているとぼくは考えています。
 大木のもとで遊ぶことを知らずに育つ子どもたちの心の中に残される空虚のことを我々大人は想うべきではないでしょうか。
 現代の殺伐とした社会のありさまを憂う者は、まず、木を切り続け、生き物たちを絶滅に追いやり、経済効率のために子どもたちの遊び場を、隣人たちとの憩いの場所を奪ってきたことにこそ、思いを馳せるべきではないでしょうか。


辻 信一
明治学院大学教授、文化人類学

2006年07月20日

わたしの意見

文京区長 煙山 力 様


都市計画公園の変更案に関する意見書


 元町公園に関する都市計画公園の変更案について、以下の通り意見申し上げます。意見の対象には、縦覧の内容に加え、本年4月上旬の区による説明会における説明および質問に対する回答内容も含まれています。

1. 元町公園および旧元町小学校敷地へ都市計画公園と総合体育館を一体的に整備する計画についての区の説明として、新しい総合体育館の規模や導入機能については未定とする一方で、今回のように公園のみ単独で都市計画変更の手続きが行なわれることは、一体的整備をうたう以上、計画のプロセスとして順序が逆です。全体計画から個別計画へと進むのが都市計画の基本ですから、全体計画の提示と議論なしに公園の変更のみが提示され、わずかな説明会で意見を集め、縦覧手続きに入った区の手法は根本的に誤っています。したがって公園の計画変更は一旦白紙撤回し、全体の計画の中で公園の今後のあり方についても考え方を示すべきです。なお、説明会において「なにができるかわからない」と区自らが明言するような「無計画」のなかで公園の変更だけ先行しようとするのは、あきらかな区の情報隠しとも受け止められ、この意味でも本件を審議会での案件とすること自体が直ちに中止されるべきです。


2. 39年前に造られた建物の老朽化のために、その倍近く古い76年前に造られた、十分に現役の公園や建築物を破壊することは、都市の歴史への配慮が著しく欠けており、社会資本をストックとして活用するような持続可能な開発のあり方が強く求められる近年の社会動向からも甚だ時代遅れです。このような区の基本姿勢は、文の京(ふみのみやこ)なる基本構想から大きく乖離するもので、区の見識が厳しく問われます。75余年をへて、文化財的価値も指摘される元町公園は、現在地において適切に維持すべきであり、文化財の価値が指摘される元町公園の存廃の方向性は、区や都、国の文化財保護に関係する審議会等の意見を聞くべきです。まちの文化財はいまや文化的資産としてまちづくりに生かすのが常識であり、文京区はスクラップ・アンド・ビルドの旧態然とした考え方を改めるべきです。


3. 築39年という湯島の総合体育館は、公共建築として特段に古いものとは考えられないので、改修などの可能性も含め、区は建替えの必要性についての客観的な根拠を示すべきです。その上で立替がもっとも合理的であり、かつ湯島の体育館が現在地で建替え不可能ならば、体育館機能を他の場所への移転した後、湯島の敷地が将来的にはどのように活用されるのかが提示されるべきです。そして同時に総合体育館の建設候補地について、候補地の比較から決定に至る検討プロセスを公表すべきです。それがなければ、なぜ元町小学校、公園の敷地が建設予定地として適しているのか、住民は是非を客観的に判断することができないからです。なお新聞(建設通信新聞2006年6月21日)などで先に湯島への東洋文庫移転の件が報道されるのは区の情報隠しを証明しています。


4. 4月上旬の説明会では、「総合的」に検討した結果、公園の移設という結論に至ったという趣旨の説明がありましたが、この検討過程でどのような条件を設定し、どのような案を検討対象とし、これをどのような観点から評価して総合的に検討したのかについて、詳細を公表すべきです。それがなければ、住民は誰も検討案の是非を客観的に判断できないからです。


5. 4月の素案に示された現公園に対する区の問題点の指摘(高低差によるバリアフリー問題、樹木の繁茂や死角による安全安心問題)は、技術上、管理上の工夫で改善可能な問題であるので、現公園を移転すべき理由として説得力をもちません。これは自宅の玄関に段差があったり、自宅の庭の樹木が茂りすぎたからといって、引越しをする人はいないことを考えれば自明のことです。このように公園を移転すべき理由が詭弁であるということは、公園を移転すべき別な理由があることを示すもので、これもまた区の説明不足を示すものです。


6. 現元町公園に対する住民からの苦情があるということですが、一般に住民は苦情以外は行政に意見をしません。ですから公園の存廃に関わるような計画を行なうにあたっては、単に寄せられた苦情を住民の声とするのではなく、「文の京」自治基本条例にいう区民に対し、現公園の良い点、悪い点について広く調査を行ない、結果を公表すべきです。


7. 縦覧の理由書に説明されている、防災公園としての位置づけとしては、公園敷地が広幅員で街路樹のある道路に面している現在の公園位置のほうがより安全であり、外堀通りから切り離す計画案はこの点で改悪案です。


8. 縦覧の理由書に説明されている、神田川に沿った風致地区や緑のネットワーク上の位置づけとしては、神田川に近い現在の公園位置のほうがよりネットワークに寄与しており、外堀通りから切り離す計画案はこの点で改悪案です。縦覧に示された案はこれら(前記7と8)を公園移転の理由の骨子としているので、これらのことから合理性を一切欠いた不適切な案であると結論できます。


                                               以上

2006年07月19日

わたしの意見

元町公園に係わる都市計画公園の変更案に対する意見書


文京区長 殿

 
 元町公園に係わる東京都市計画公園の変更案に対して反対します。

 大震災復興事業の記憶を伝える日本の近代まちづくりの生きた空間としてきわめて貴重な場所である。
 実際に体験できる空間であることに重要な意義があるため、別の場所に同じ名前の公園ができてもこの大切な歴史と記憶と体験は継承されない。
 したがって今回の変更案には反対します。
 壊してしまっては二度と戻らない日本の宝である。

2006年07月18日

わたしの意見

文京区長 煙山 力殿
                    
慶應義塾大学文学部講師 川西 崇行
                   


都市計画変更(元町公園)に関する意見書

 標記について6月29日に元町公園に関する都市計画公園の変更案を縦覧いたしました。
 標記の公園は、旧東京市等にによる帝都復興事業によって設けられた貴重な復興小学校・復興小公園の一つであり、その後の行政組織の改編を経て特別区の管理に移ったもので、一にその利害関係人は地元地域住民(文京区民、学区域住民等)に限定されず、広く都民共有の財産であります。また、この時期(昭和戦前期)の学校・公園施設が原状を保っている点に於いても極めて貴重であり、その点に於いては、都民のみならず、国民共有の文化財的存在と言っても過言ではなく、その観点に立って、以下縦覧に対する意見を申し述べるものです。
 関係図書を縦覧したうえで、都市計画変更案(元町公園)に関して、以下の諸点について意見を申し述べますので、区関係部署並びに都市計画審議会で慎重に審議されることを求めます。

 変更案の骨子は、現存の小公園・元町公園(約0.35ha)を廃し、隣接する旧元町小学校跡地に新たに、ほぼ同一規模の街区公園・元町公園(約0.36ha)を設けること−すなわち、ほぼ同一規模・面積の公園を隣接地に置き換えるという主旨であると理解致しております。
 理由書には「誰もが利用しやすい地域に開かれた公園として整備し」とあって、既存の小公園・元町公園(以下、元町公園)は斜面地にあってバリアフリー・防災機能の付加等の観点から使い勝手が悪いため、隣接の平坦地(旧元町小学校敷地)に移設するという説明がなされておりますが、頭書・後記の通り、元町公園の歴史的な希少性等、その固有の価値を差し引いても、多大な公費を投じて同一規模の公園を隣地に移設するという計画は常識的には理解しがたく、理由書の別条に「区有地の有効活用と公共施設の適正配置を図ると」あること等から類推するに、斜面地に現存する元町公園を廃止後造成し、老朽化の問題が取り沙汰されている区立総合体育館(湯島四丁目)に代替する大規模施設を新設する等の建築計画が、本変更案の大前提にあることが半ば透けてみるものとなっております。
 しかしながら、本変更案では変更理由として「バリアフリー化等公園機能の改善」のみを明示し、「公共施設の適正配置」、すなわち、本変更案に連動していることが推察される区立総合体育館(湯島四丁目)の老朽化対応・移転新築についての言及に乏しいのは、都市計画審議会における審議の形骸化、区民への情報公開の真正さなどの諸点から誠に由々しき問題を生じるものと考えます。
 また、上に述べたスキームに従って、元町公園を廃した敷地に新たな大規模体育施設等を新築・移設した場合、休閑地となる現在の区立総合体育館敷地(湯島四丁目)の利用について、区がどのような転用・土地利用を企図しているのかという点についても大きな疑念を感じざるを得ません。
 区に於かれては「現在の元町公園が持っている、神田川沿いの緑の連携や歴史性については、プロポーザルの前提条件とし、可能な限り配慮するつもり」であるとの見解を持たれてると仄聞致しておりますが、敷地変更・大きな地形の改変を前提とした本変更案にあっては、如何なる設計を為すとも、その歴史性や景観的特徴を真に継承することは不可能であり、下記の諸々の事由により、旧元町小学校校舎および元町公園がほぼ創建当初の形態のままに保たれている原状を保全し、まちづくりの観点の上から重要な歴史的資源として積極的に利活用すべきであると考えます。
 また、区立総合体育館(湯島四丁目)の老朽化に伴う改築については、建築諸法令に照らして詳細かつ緻密な検討を重ね、様々な創意工夫を凝らしてもなお、現在地における改築が全く不可能であるとの判断に至った場合にのみ移転を検討し、仮に、相当の体育施設等を旧元町小学校敷地に移す場合にあっても、既存の旧元町小学校校舎の利活用・一部修改築など、極力、現状を維持すべきと考えます。

 区に於かれては、本意見書の他、広く市民の意見を反映するよう努め、また、都市計画審議会における慎重且つ公正な審議、ならびにその結果としての本変更案の抜本的な見直しを強く求めます。

(1)当該の元町公園および旧元町小学校は、歴史的に貴重な物件であり、まちづくりの上からも歴史的資源として極めて重要であるから、基本的には一体のものとして扱い、機能的な付加を為す等して現況の保存(利活用)が望ましい。

(2)環境・景観上も、神田川岸・本郷台地縁部の崖線に位置する貴重な緑地であって、現況のまま維持することが望ましい。

(3)本変更案は、文京区基本構想「『文の京』の明日を創る」の「歴史的遺産の価値に対する共通認識を醸成し、その保存と活用を図る」に違背し、また案件の重要さに比して区民への周知が十分とは言えず、広範かつ慎重な論議が必要である。

(4)区立総合体育館(湯島四丁目)の老朽化問題−体育館等大規模施設の新設については、諸法令に照らして一層の厳密な検討を経ての現地改築、あるいは別用地の検討など、別の方策を検討することが望ましい。

(5)区立総合体育館(湯島四丁目)の機能を当該の元町公園および旧元町小学校に移転せざるを得ない場合、既存建物を修改築するなどして極力、現況の佇まいを残し、(部材の保存やイメージ保存、レプリカ等ではなく)現況を保全することに努めるよう希望します。

以 上

2006年07月16日

わたしの意見

元町公園に係わる都市計画公園の変更案に対する意見書


文京区長 殿

元町公園に係わる東京都市計画公園の変更案に対して反対します。


建物(体育館)は、公園に対して北側に配置すべきではないでしょうか。
日の当たらない公園を計画するということには合意できません。その案が適切である理由を誰にでもわかるように丁寧に説明してください。
近所に住んでいた者ではありませんが、中央線の車窓からよく眺めていました。足を運んだことは一度しかありませんが、わたしにとって心の宝物のような存在です。公共の施設だからといって、こんな風に近隣の方々と十分な合意が形成されないままにこの公園がなくなってしまうことには賛成できません。同じ名前の公園が隣にできても、それでは無意味です。


2006年07月15日

わたしの意見

元町公園・元町小学校の保存と再生についての要望書
                 
文京区長 殿
                 

京都府京都市山科区安朱馬場ノ東町27-101
大岩剛一(建築家・成安造形大学造形学部デザイン科教授) 


元町公園は母が育った実家の正面に位置していた関係で、私が小学生のころ、昭和20年代後半から30年代にかけてよく遊んだ懐かしい公園です。本郷台地が神田川に落ち込む複雑な地形を利用した、見事なランドスケープをもつすばらしい公園です。同時に、神田川沿いの水辺の景観にとっても切り離すことのできない重要な景観要素でもあります。
その元町公園が、元町小学校ともども取り壊される計画があるという話を聞き、いたたまれぬ思いで筆をとりました。

戦時中元町公園の向かいに住んでいた母によれば、昭和20年、公園の中にはいくつもの防空壕が掘られ、東京大空襲で唯一焼け残ったのが彼女の実家を含む数軒と、元町公園、元町小学校だけだったそうです。当時23歳の母は公園の一番奥、藤棚のある展望台に立って、神田三崎町、神保町方面を真っ赤に染めた夜空と、正面の礫川公園から放たれた高射砲の弾が命中して墜落する米軍機、夜空を引き裂くサーチライトの巨大な光の柱を眺めていました。
昭和34年に一大ブームをひき起こした映画『南国土佐を後にして』(監督・斉藤武市、日活)のロケに使われたことを誇りに思う住民の方々も多いはずです。
関東大震災後につくられた、ランドスケープと建築における昭和初期モダニズムの貴重な資料でもある震災復興公園としての元町公園は、元町小学校ともども戦中戦後を奇跡的に生きぬいた、いわば昭和から平成にまたがる近代史の生き証人といえます。
 
戦後の日本は、いわゆる都市の記憶を一掃することで経済成長を成し遂げました。その結果、大都市から中小の地方都市まで極度の均質化が進み、町の個性がなくなりました。もともとそこにあった真の豊かさと価値に気づかない効率優先の眼差しが、日本の都市をますます醜悪にしています。豊かな里山や古い建造物を壊した跡につくられる住宅地や各種施設の醜さ。面白くもない似たような都市公園を日本中につくってきた愚かさ。文京区はこのような愚かな行為を二度と繰り返すべきではありません。
私は子どもの頃の体験から、この元町公園と神田川の土手の植生がセットになって、多くの生き物をつなぐ豊かな生態系を形成していることを身をもって知っています。体育館をつくるためにこれらの植物を根こそぎにし、替わりに新しい植物を植える愚かさは絶対に避けなければなりません。大都市とその近郊で、緑は多いのに生き物がまったく寄って来ない環境が増えているのはそのためです。生物多様性は、その土地の豊かさの証しなのです。

古きよきものを大切にすることは、何も過去を懐かしむことだけを意味しません。それは子どもたち、若者たちに教え伝えるべき、未来に向けた、もっとも知的で創造的な行為です。私の住む京都では、元町小学校のような老朽化した近代建築が、若者たちのための新しいアートスペースやギャラリー、市や民間の施設として再生し、活況を呈している例に事欠きません。
今後、住民が納得する元町小学校の再生の道が開けるなら、隣接した二つの施設がワンセットになって、都市の記憶を、地域に根ざした生きた実例として未来に継承させる、ユニークなケースになるはずです。計画を見直し、文京区だけでなく東京都をも代表するような、大都市における保存と再生のモデルケースをめざし、住民と一体になって取り組んでいかれることを強く望みます。