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2007年02月01日

わたしの意見:「ふるさと歴史館だより」13号をめぐる住民監査請求

■ 勇気をだして意見陳述した、区民 A さんの言葉です、読んでください。

さる12月に提出いたしました「ふるさと歴史館だより」13号の印刷をめぐる住民監査請求書に基づきまして、意見陳述をさせていただきます。

趣旨はすでに請求書にて述べておりますのでここでは繰り返しません。わたくしは、こうした監査請求が出されるに至った背景には、単に16万6950円という額の予算(これはもちろん区民の血税の一部であるわけですが)が浪費されたという事実だけがあるのではなく、そこに区民に対する行政の背信行為があったと考える方々がたくさんいらっしゃったためだと考えております。

当初の「ふるさと歴史館だより」が秘密裏に廃棄され、もう一度刷り直されたという事実は、すでに広く知られるところとなっております。区は、自らが推し進める元町公園の取り壊しと高層ビルの建設という計画(もちろんこれは正式に決定されたことでも何でもなく、いわば区関係者による一構想に過ぎませんが)にとって、大きな障害となり得ると判断された元町公園関連の記事を削除させるという暴挙を行いました。

      ここにはいくつかの重大な問題が含まれています。

第一に、ふるさと歴史館の学芸員が、区内のさまざまな文化財・歴史的建造物等をひろく区民に広報することは当然の職務ですし、区民にとって重要な住民サービスの一環であります。またそこには、さして根拠のないお国自慢ではなく、専門的見地からみても重要度が高いと判断された文化財が紹介されることが大事であり、それであればこそ、学芸員という適正な資格を有する職員がその作業に当たっているわけです。その専門の学芸員が区民に対する広報・啓蒙活動のためにしたためた記事を、行政側の目論み(まさしくその時点でも、また現時点でも単なる目論見でしかないわけですが)のために差し止めるというのは、 「住民サービスに対する甚だしい妨害行為」ではないでしょうか。

第二に、この区の削除行為が、行政による明らかな「情報操作」である という点が重大です。と言うのも、ふるさと歴史館のパンフに元町公園の紹介記事が載ることは、その取り壊しを目論む区にとってみれば大いに都合の悪いものであり、そのために区はその号の廃棄・記事の削除を命じたのであろうことは、通常の判断力をもつ区民であれば誰しもがただちに理解するところです。しかし、区が推し進めようとする元町公園の取り壊し・移転・新体育館の建設といった一連の計画は、昨年3月段階では、区民にはいっさい知らされておらず、したがって何らの法的拘束力もありませんでした。もちろんそれは今でもそうです。そうした取り壊しやビル建設が、はたして区民にとってどれほどメリットのあるものなのか、あるいは適正なものなのかは、元町公園の文化財価値を含めた十分な情報にもとづいて、区民自身が吟味・判断すべきは当然のことで、その判断材料を得る正当な機会を奪ったという点で、歴史館だよりの廃棄は行政にあってはならない逸脱行為であったと言うことができましょう。それとも、いったい区の予算には、こうした情報操作のための経費でも計上されていて、そこから今回の再出版費が捻出されたとでもおっしゃるのでしょうか。そうだとすれば、それはそれで、かりにも民主主義を標榜する行政府にあってゆゆしき問題です。

第三に、元町公園の記事を載せたふるさと歴史館だよりの廃棄によって、区が、事実上、「文化財破壊行為」をあらかじめ隠蔽しようとしたことが重大と考えます。この間の元町公園取り壊し反対の運動のなかで、すでに公園の文化財的価値の高さ、貴重さは、多くの専門家によって論証されてきております。元町公園は、もはやひとり文京区の区有財産であるばかりでなく、都民、国民にとっても貴重な歴史的遺産であることは疑う余地がありません。そうした文化財を、文京区の、道理のないスクラップアンドビルド計画のなかに埋没させ、区民に知らしめることなく姑息に破壊してしまおうとする意図が、この廃棄事件の裏に隠されていたと理解いたします。わたくしは、一区民としてこうした文化財の破壊行為に自分の納めた税金が一円でも使われることにまったく納得がまいりません。 

以上、大きくは三つの理由から、ふるさと歴史館だよりの再出版費16万6950円の返還を区長に対して請求するものです。


                        ◇◇◇

文京区のトリオ・ザ・かんさ は以下の通りです。
(1)猿橋弘恭:代表監査委員、区職OB
(2)廣田達人:代表監査委員職務代理人、信州大学の若先生
(3)渡辺雅史:新生クラブ区議

十分な調査とその開示、適切なご判断をよろしくお願いいたします。

■ おまけ ■■■ 
 「監査委員は、地方自治法第195条の規定により普通地方公共団体の長が議会の同意を得て選任する もので、その定数は文京区の場合、条例の定めるところにより3人とされてい」るのだそうです。「文京区では識見を有する者から選任された委員(識見委員)2人と区議会議員から選任された委員(議選委員)1人で構成されています。監査委員の任期は識見を有する者から選任された委員は4年、区議会議員から選任された委員は議員の任期によるとされています。」(文京区HPより、太字強調は引用者)

 ってことは、渡辺雅史さんは、次も当選したらまだまだ監査委員ということですね。ずっと当選し続けたら、ずっと一人の人がやり続けるのかな? あ、今度の春に落選したらおしまいってこと? え、違うの? 4年ごとに交代ということですか。じゃ、どうして渡辺さんは去年の07月からなのかな。く~、わかんないよ、文京区。お手当てをみんなで共有するために「持ち回り」なのかな。区長と議長が決めて、3人のうち一人は区職OBで一人は与党区議で、ダイジョウブかしらん。

トリオ・ザ・かんさ の就任年月日 は、それぞれ以下の通りです。
猿橋弘恭  H18.07.21
廣田達人  H16.12.21
渡辺雅史  H18.07.13