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2007年06月05日

区長に質問、その回答の中身は

「文京の文化環境を活かす会」のみなさんは、05月末日に要望書を提出する際に成澤新区長に面談を申し込み、5つの質問を投げかけたそうです。

要望書を提出するときには、できるだけ手渡しでおめにかかって、、、という丁寧なお仕事ぶりは、見習わねばなりませんね。さて、区長への質問とその回答について、会のメンバーの方による記録を以下に公開いたします。

【Q1.】 私たちは毎年恒例として、文の京に相応しい文学者の顕彰のための文学館の設立を要望して来た。家並みなども含む文京区にたくさんある歴史的文化財全般に対する区長の考え方は?
-【区長の回答1.】 保存できるものは保存する。行政の支援の仕方については、所有の形態や保存状況に応じて個別に対応を考える。

【Q2.】 元町公園・小学校の保存についてはどう考えているか?
-【区長の回答2.】 都市計画変更案は都計審を通らない状況にあるので、対応を充分検討する。そもそも湯島総合体育館の老朽化・改築問題から発していて、 建て替えの候補地として元町公園が上がってきた。体育館用地をどこにするかということから
検討し直す必要がある。

【Q3.】 旧元町小校舎取り壊し予算が1億円と決定したがどうするのか?
-【区長の回答3.】 体育館建て替えのための都市計画案を前提とする取り壊し予算なので、建て替え用地を元町にするという結論が出るまでは予算を執行しない。

        〈 さて、ここで、区長から質問者にけん制がかけられます 〉

-【区長の回答3’.】 今日の面談はあくまで文学館設立の要望を受けるために設定したので、その趣旨に添った話だけにして欲しい。文学館の設立に関しては、鴎外記念館のような単独のものか、総合的な文学館かも含め、まず文京区にとっての文学館の必要性を検討し、その後に適地検討、というように順を追って総合的な検討をする。
旧元町小学校校舎を使うかどうかは次の問題である。

【A3’.を受けて】 (前区長の)煙山氏は鴎外記念館はともかく、一葉に関しては単独の施設を考えていると仰っていて、腹案があるようでもあった。しかしお金がないから文学館はできないと言われるので、既存の施設を探して、昨年の要望で初めて旧元町小の校舎という案を提案した。その後の折衝で元町公園の土地に体育館が移設されるという計画を知り、びっくりして今回の要望につながった経緯がある。
区民が知らない間にこのような計画が出てくる状況で、順を追って総合的にと言われても(回答が不透明で納得できない)・・・。
-【区長の回答3’’.】 今の案が通るとは考えていない。恐らく難しいだろう。元町の場所に体育館移設が可能か、他の選択肢があるか、区民の意見も聞き、選択肢の幅を広げて検討する。

【Q4.】 他の選択肢と文化的価値のある元町は同列に考えて検討するのか?
-【区長の回答4.】 検討の過程で、プライオリティを何に置くか、文化的価値をどう考えるかも検討する。税金と資産をどう使うかという問題であり、総合的な検討が必要である。
鴎外記念館も老朽化していて、今後の活用が課題である。点在する文化遺産を総合的に一箇所にまとめるのか、点在のままにするのか、また総合するとしたら観潮楼のあとなのか、元町なのか、検討課題がたくさんある。もし一葉だけ単独に顕彰するとしたら、ふるさと歴史館を有効活用する方がよいと考える。

【Q5.】 最後に検討の場をどうするお考えか?
-【区長の回答5.】 中長期で考えるという方向か。もし平成20年度からの3ヶ年計画で考えるとしたら、今年度から教育委員会で検討というのもあるが、23年度からの10ヶ年基本構想の枠組みで考えるとしたら、21年度(あるいは20年度の終わり頃)から22年度まで2年間かけて、区民参画のやり方も大幅に変えてじっくり検討することになるだろう。どちらにするかまだ検討中。


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会のメンバーからのひと言コメント:「区長さんは、とにかく湯島の体育館の建て替え地を決めることが第1ということのようでした。」